12/15のしゅちょう
            文は田島薫

(手ばなすことについて


さあ、次の選挙で政権交代、自民党の終焉だ、なんて私はここで大騒ぎしてたわけ

なのに、その結果は自民党の大勝に終ったわけで、こういう私のようなのを不毛の

空騒ぎ、って言うのかもしれないんだけど、そういうことになったんなら、いつま

でもそれを残念がってるばかりじゃ、それこそ本物の不毛なんで、とりあえず、そ

の状況分析のような総括をして、次の運動(?)の1ステップにしたい。

こういう結果になることは、大いにありうるとは思ってたわけで、それをなんとか

阻止したい、って私の気持ちが表現上独走してたに過ぎない、ってことなんだろう。

だって、わずかなアクセスしかない私のホームページを読んだ大部分の人が私の意

見に賛成してくれたとしても、国全体ではそう思ってない人や、そういった問題に

ついて考えない人も多いわけだから。

前々回の選挙で無駄な公共事業廃止や行政改革を謳った民主党が政権を取った後も、

自分たちの側の公務員などの痛みをともなう改革については腰くだけだったために

最大テーマであった政策全体の説得力が急落し、東日本大震災などもありその対応

の遅れについての批判もあったり、景気も低迷、これじゃ将来不安だ、ってことで

次の選挙での自民党の復活を許したわけだけど、自民党はとりあえず、国民の一番

の関心は経済の好景気、と読み、それを第一にアピール。膨らむ財政赤字には触れ

ず、アベノミクスでさかんに好景気イメージを演出。それの実感がない、下町の中

小零細企業に出向いては、アベノミクス継続で次にあなたたちにも好景気の恩恵が

もたらされる、今アベノミクスを止めたらそれがパーになる、っておどかした。

自民党の経済政策の先には、軍事産業や原発産業の拡充もあるんだけど、それにつ

いては触れない。そういった行き先には環境不安や戦争を誘発する危険が潜んでい

るんだけど、それを指摘する民主党に少し共感したとしても、今回の選挙でまた民

主党にするか、って思うには、ひょっとすると、今の生活レベルを落とさなければ

ならないかも、とか、今は経済的に不遇だけど、それがよくなってくる、って言っ

てるアベノミクスを終りにして(自分たちの利権は捨てない)民主党に入れても、

永遠にわれわれ国民は不遇のままかも、って感じたのかも。

世界で理不尽な空爆などで悲惨なめにあってる人などのことを考えるより、まず、

自分の家族の安心した将来を確保したい、って考えたとしても、人間なら仕方ない

ことなのかもしれないんだけど、家族や身近な人々には心やさしい人が自分が見た

こともない他地域の人の不幸には無関係、って考えてしまうのは哀しいことだし、

いずれその反動が自分にも来るはずで将来の世界にいいことはない。

まず、私だって他人のこと言ってられないんだけど、自分の「利益」を手ばなして

みる、ってことをみんなでしたら世界はよくなる、ってだれかが言ってた。




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