思いつくまま、気の向くまま 文は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
劣化したわが国の政界へのセンセーの怒りと嘆き。
人材払底
あちらの「みどり」にこちらの「ゆうこ」。
演歌歌手やAKBの話題ではない。
うちわを持って明治座通い。
れっきとした一国のおとどの話し。
内閣改造をおこなって成功した総理大臣は少ない。大抵は内閣改造に失敗して終わる。
それは、内閣改造にあたって国政を担う能力と関係のない理由で人選をするからだ。
民主政治というものは数で決まる。そこで各政党は議員の数を増やすことに邁進する。そ
うすると、そこには国政を担う能力はともかく議場で賛成してくれる人間がいればよいと
いうことになる。ところが数を満たすために集められた議員も3期4期と議員を務めると
大臣になりたくなる。このような勢力を無視するとひと騒ぎされて、政党維持がむずかし
い。そこでしかたなく大臣にする。その結果は自民も民主も同じだ。これが日本の現状で
ある。
現在50歳以上の政治家を眺めてみて、一国の大臣を務める能力をもった人間が何人いる
だろうか。多数を誇る自民党でさえ2次安倍内閣を司ったメンバーで目いっぱいであった。
各政党全てをあわせても優秀な内閣構成を満たす人材はせいぜい内閣二つか三つ分くらい
しかいないだろう。しかし、○○大臣は自民党、△△大臣は民主党、□□大臣は共産党。
こんな内閣はうまくいくわけがない。
民主党には自民党内閣を上回る人材がいるといわれているが、一緒にやれるわけがない。
では、民主党一党ではどうかというと先にみたとおりのていたらく。
こうしてみると現在の日本には、ひとつの政党に国政を任せられる人材はいないというこ
とになる。国民が本気で国政ができる人材をそだてないと、日本は沈没してしまうだろう。