6/24のしゅちょう             文は田島薫

捨て猫、捨て犬について

先週に引き続きぼーっと新聞開いてたらシリーズ(?)、きょうの夕刊のコラムで、ギ

リシャじゃ捨て猫や捨て犬も市民、だって、感心したんでご紹介。

経済危機のギリシャじゃ、エサ代を負担できない飼い主による捨て猫や捨て犬が急増し

てるそうで(これは生活が苦しい人間が増えてる、ってことなわけで問題なんだけど)、

アテネの動物保護に使われる予算も半減したんだけど、獣医師会や動物愛護ボランティ

ア団体に経費の一部負担をお願いして、一頭も殺処分しない、って方針を守り続けてる

そうだ。

例えば、怪我をしてとぼとぼ歩いてる犬を見つけた市民からの電話を受けた市職員がゆ

っくり追い、とりあえずシェルターに保護。2週間かけて予防注射や去勢、避妊手術を

し、ID番号や保護の履歴を記録したマイクロチップを首に埋め、この間に飼い主の希望

者が現れれば引き渡し、いなければ再び路上に放つ。そして住民や動物愛護団体がエサ

やりをする「地域猫」や「地域犬」になるそうだ。で、人をかんだ犬は捕獲して15日間

保護し、凶暴でなければ、再び路上に放ち、凶暴なら「番犬の素質がある」として、警

備会社などに引き取りを要請するんだって。獣医師である副市長は「アテネは民主主義

の生まれた地。人間は他の動物より理性的に考えられるんだから、自分たちより弱い

『四本足の市民』を守る方法を考えなくちゃいけない」って。

人間の方の暮らしが大変なのに犬猫なんかほっとけよ、って考える人も多いのかもしれ

ないし、まさに、世界的に見たらだれでもそれなりに豊かな生活してる、と見える日本

がそういった考えで、捨て猫、捨て犬は、どんどん殺処分されてるんだけど、もし、ア

テネ方式でやっていけば、殺さなくても野良猫、野良犬がどんどん増え続ける、って心

配はいらないんじゃないか、って思うんだけど。殺す方が簡単、ってことでいいのか。




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