サニーイズム 文とイラストはさぬがゆたか
ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
観察家サニー、庭の小さな大自然を楽しんでます。
「山アジサイ」
いつもの年より早い梅雨入り宣言をした気象庁、残念ながら雨はまったく降らずで
近所のカエルも声の調子が上がらない。
そ、そんな中、我が家の梅の木の方はやたらと元気がいい。実るほどに頭を下げる
稲穂の話云々じゃないけれど、数珠つなぎに梅が実っていて、あっちこっちから
ストンストン・・!と落ちる音が響く。
梅の落ちる音・・・それって、今までもしていたんだろうけど気がつかないでいた
ことに驚く。静かにしているだけで、忘れたころにストン!と梅が転がる。
ほっておけば熟し腐って芳香な香りにもなるけど、また数瓶追加して梅酒を作るのか。
飲むのは簡単だけれど、段取りがあんがい億劫なんだなこれが。
数年前に友人Nから譲ってもらった山あじさい数種が咲きだした。でかい手鞠のような
あじさいは好きじゃなくて、線香花火のようなガクあじさい類がちょうどいいと思ってる。
観れば観るほどに毎年おなじデザインかっこうで咲く不思議さに感嘆。あっちの植物も
こっちの植物もそういう不思議さでにぎやかになっていく初夏なんだねえ。
そういうことをじみじみと想う年頃になってきたってことか。
とは言うもののそれは、子供の頃もそうだった気がするけどね。
でんでん虫の触覚なのか目なのか今でいうセンサーってのがすごく賢く見えて、なのに
動いた後のズリズリ跡がカッコ悪く見えたり、そんなことを、その友人Nと笑いあいながら
通学したのだった。