5/13のしゅちょう             文は田島薫

とりあえず発言の危険について

政治家の不用意発言がマスコミに取り上げられちゃ更迭騒ぎ、ってことがくり返されて

るのがわが国の政界の現状なんだけど、日本人の特質とも言われる本音と建て前の使い

わけの結果で、当人たちはだれもが感じてる本音を「ここだけの話」として言ったまで、

といった軽い気分で、ってことなんだろう。

これが、物事の認識にあまねくいい加減な一般庶民であれば、どんな酷い発言したって、

その場で馬鹿野郎だなてめえは、って言い返されたり、なんだかよくわかんねーけど、

どうなんだろうね〜、ってすぐに人が影響受ける、ってことはなさそうなんだけど、こ

れが、一応選挙で当選した議員さまや市長さまがおっしゃる、ってことになると、ほー、

そうなんだ、って納得しちゃう庶民も多く出てくる危険がある。

さっき来た夕刊見ると、大阪市長の橋下さんが、慰安婦制度は必要だった、って発言や、

安倍首相の「侵略の学術的定義は定まってない」に同調した、って記事が出てた。

橋下さんのことは大阪の財政再建に孤軍奮闘で手腕を発揮した時、私はそれを誉めたん

だけど、人の能力、ってもんは万能、ってわけにいかないもんなんだから、これを聞い

て別に驚きはしないんだけど、やはり、本音、ってことでかたづけられない問題を含ん

でるな、って感じた。

橋下さん、従軍慰安婦の日本の立場が正しい、と言ったわけでなくて、銃弾が飛び交う

中で命がけで走ってる兵隊に休息させようとしたら慰安婦が必要だ、って誰でも思うは

ずだ、って言ったらしいんだけど、果たしてほんとにそうだろうかとか、仮に多くがそ

う思ったにしろ、ここで話を止めちゃったら、その従軍慰安婦として強制連行されたよ

うな人々にどう聞こえるだろうか、ってことまで政治家は責任を持って発言すべきだろ

う、慰安婦制度が被害者なしに設けられる可能性があった、と言うならそれも言うこと

が必ずセットじゃなけりゃいけないはずだ(ひょっとして新聞記事でそれがカットされ

てたなら新聞が悪い)。

侵略の定義についても、実際に多大な苦痛と損害を与えたことに間違いない。反省とお

わびはしなければいけない、ってフォローしてるんだけど、その頭に、「敗戦の結果と

して」侵略と受け止めないといけない、って言ってるようだ。じゃ、敗戦じゃなかった

ら、侵略とみとめないでよかった、って聞こえるではないか。

こうして、だれでも感じてる、って思いながら当人だけが感じてるかもしれない本音が

知らずに表現されてるのだ。

安倍さんも口ではいろんなフォローをしてるんだけど、本音は「侵略とみとめたくない」

ってことがはっきり表現されてるわけだ、こういった人にとりあえず同調なんかしてる

と、とんでもない危険な国になっちゃう危険があるのだから気をつけたいもんだ。




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