シリーズ ファッション考
流行は残酷
女が話題に困ると相手の洋服を褒めるという手がある。それほど女の世界はファッション
と切っても切れない。
おまけに流行というものがあって、まったくもってややこしく残酷である。
顔よし、スタイルよし、会話よし、といった完璧女性なのに、着ている服が流行遅れでは
ダサイと切って捨てられる。だから女の目は怖いのだ。
流行をつくるのは業界の陰謀だとわかっていても、出始めは新鮮でワクワクし、恐る恐る
着てみて得意顔、ハッと気がつきゃみんなおんなじでうんざり、と女心とトレンドは車の
両輪となってはてしなく疾走し、すっかり罠にハマっている。
このところチュニックとレギンスの組み合わせはだいぶ長く続いている。太めも細めも体
形に関係なく着られるから、老いも若きも手がのびる。
そして、今やユニクロが大繁盛。あの伸縮自在のストレッチ素材はまったくボタンを必要
とせず、かぶりでOK。
ということは、世の流れは着易さが第一、カジュアル一辺倒、ラクに生きようよ、との風
潮なのだ。
私のタンスの底に眠っているカチッとした服やフレアスカートはどうしてくれよう、捨て
るべきか捨てざるべきか・・・
いやいや、保守台頭の今日、キチンと系のスーツの流行もあるやもしれぬ。 |