2/18のしゅちょう 文は田島薫
(北朝鮮への制裁について)
今回の北朝鮮の核実験は北朝鮮側の立場を考えれば正当なものだと私には思えるんだけ
ど、それに不安を持った国々の先頭を切って安倍首相が、対北朝鮮の経済制裁を米国や
国連に訴えた。
訴えた当人自身は主体的英断、って気分なのかもしれないんだけど、私にはどうにも軽
率な判断にしか見えない。だって、いつも言ってるように、核実験イコールそれの使用
の危険性、って恐れるなら、それはイスラム諸国や北朝鮮にとっては、米国がまさに現
在進行形の恐れなのだし、世界公平的視点で見て、片側はその兵器の所有は正当で、も
う片側は同じ兵器の所有が不当で、経済制裁までされる、って言うのはおかしなことで
はないだろうか、各国主脳はその矛盾に気がついてるからこそ、なかなかきっぱりと、
そういった、制裁などといったことを言い出せないのだ。そこへ持って来て、わが無邪
気な首相は大張りきりでそれをこともなげに口にした。
中国進出の後、米国などの経済制裁を受けて、怒り開戦に踏み込んだのはまさにわが国
だった、ってことを忘れたわけじゃないとしたら、そういった圧力による外交の限界を
もっと意識するべきなんじゃないだろうか。
なんかのアンケートで北朝鮮への経済制裁に賛成な国民が大多数だったようだけど、人
ってもんは、自分の立場が余裕のある状況だと、苦境にいて強がる人の足下見て、その
苦しさを感じ取って援助する気持ちがあったとしても、それと引き換えにそのプライド
まで摘んでしまおうとすることに気がつきにくいもんなのだ。
北朝鮮は愚かなんではなくて、それは歴史の順序がずれてるだけの、どの国も過ごして
来た道なのであって、裸の人間にはだれでも相互に等しく敬意を持つべきなのだ。
もし、自分の方が優れている、って感じる国民がいたとしたら、それはどういう根拠に
よってなのか、最先端の電化製品やパソコンを所有してるからなのか。もし、そうだと
して、人間に一番大切なものはなんなんだ、ってよーく考える方がいい、安倍首相の制
裁発言に気楽に同調する人は全員が。
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