12/30の日記          文は田島薫



師走のアキバとアメ横


年越し用の食料の買い出しに、って言うと条件反射的に上野アメ横、って考えてたの

は数年前までで、家人の体調不良もあったし、地元でなんでもけっこう安く手に入る

から、そこまで行く必要性はほとんどなかったんだけど、今年になりすっかり体調を

回復した家人が乗り気なんで、ちょっと行ってみっか、ってことになり先週の金曜日

の午後、でかいバッグ持って出かけた。

じゃ、ついでにとなりの秋葉原も行って、安い蛍光灯や、ギターアンプの差し込み部

品も探そう、ってことで、ネットで調べといた店にまず直行し、それらしい部品とコ

ンセントカバ−1コと家人の腕時計の電池(100均で見つけられなかったやつ)を買

い、別のでかい電気店で、極安のリング蛍光灯2コと、さらに別の電気店で安売りの

電球型蛍光灯2コ買った。

そこからマックの中古ノートパソコンながめたりしながら中央通りを上野方面に歩き、

御徒町の手前のガード下にできたアート志向のショップ街をながめ、その中の小さな

コーヒー屋でコーヒーを飲み、御徒町駅前まで来ると、さて5時半もまわったし、な

んか食ってちゃうか、ってことで、まだ客がふた組ぐらいしかいない牛丼屋でみそ汁

と温泉たまご追加した牛丼を食い、コンビニで野菜ジュース買って飲んだ。

年末の人出ピークのちょい手前、って感じのアメ横では、缶詰め、昆布、するめ、マ

メ、くるみ、のりなんかを買ってから、上野方面へ歩き、家人が私の穴のあいた手袋

見ると、なんとしてでも、って勢いで手袋を買ってくれる、って言うんで、手ごろな

値段のやつを選んで渡した。また歩きながら、しょうがを探したが、あったはずの八

百屋はなくなってて、正月用品一色の店になっていた。

上野駅まで来ると、近所にしにせの和菓子屋があって、そこのどら焼きがうまいから

買う、って言ってたはずだ、って言われて、そう言えばそうだった、ってことで、じ

ゃ、行こう、どこにあんだ?って聞くと、こっちの方、って歩きながら、どこだった

っけかな?って、場所をあんまりしっかり覚えてない模様、ずーっと歩いて、御徒町

の松坂屋があるとこまで戻ったたとこでうす暗い横道に入りまた元の道に戻ったあた

りのうら寂しい向こうにそれらしい灯を発見。上品な店構えのインテリ風の女店員に

家人が恐る恐る、どら焼きまだありますか?って聞くと、はい、って、どら焼き3コ

袋に入れてもらってコインを出した時、若い女性がひとり入って来て、恐る恐る、ど

ら焼きまだありますか?って、店員がはい、って応えてるのを背に帰途につく。




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