12/2のしゅちょう             文は田島薫

特定秘密保護法の今と今後について 3

自民党はどうやら、懸念してた最悪な条件のまま強硬採決の方針は貫くようだから、この

法の廃棄か、最低でも問題点の徹底改善をわれわれが求めることを進め、自民党の改善努

力に一抹の期待しつつ、それがやっぱり叶わないようなら、廃棄に向けて、時期選挙で自

民党の再選を阻む他ないだろう。

今の段階だと、安倍さんはじめ自民党の議員たちは、米国との情報共有の必要性と、その

ための米国からの秘密保護の信頼を得ることの必要性に頭がいっぱいのようで、国民の知

る権利、といったものの主張を、対テロや国防上の秘密保護の必要性とくらべ、次元の異

なるナンセンスな訴え、だと見てる向きがあるようだ。

そういった情報漏えいを避けたい、ってことはだれにだってわかることなんだけど、それ

をその特定秘密保護法で守る、って発想が短絡的なのだ。

米国からは様々な要求が来るだろうし、情報共有のための秘密漏えいを避ける体制をしっ

かり作ってくれ、とも要求されるのは当然だろうし、軍事協力だって要求されるだろう、

それをそのまま、はいわかりました、って慌ててやるのは主権国家とは言えないだろう。

9.11の時米国政府内で勤務してた手嶋龍一さんが正確にこの問題の本質をわかってると

私は思うんだけど、彼によると、米国の日本に対する機密漏えいの不信の原因は、公務員

ではなく国会議員の異常な不見識によるのだ、と、同時多発テロのまさにその時、米国政

府機関を一時退避させる場所情報を日本の外務省に伝えたところ、田中真紀子議員がそれ

を気軽におしゃべりしてしまったことが、アミテージ副長官に伝わり激怒した、と。

過去の公務員による機密漏えいは問題にならない軽微なもんが何件かだけで、今回の法の

必要性はない、と、問題なのは、国会議員の常識規律の徹底といったもんだろう、と。

ま、そういった議員からの漏えいが心配だから余計公務員が情報管理して秘密にするのだ、

って言えば筋は通ってるように見えるけど、これが短絡というものなのだ。

だって、先に何度も書いたけど、これだと、公務員はますます秘密主義になり、情報が国

民までどんどん下りなくなり、それがエスカレートし、それを利用した政権のだれかが独

裁の簡単さに気づいて軍国まっしぐら、ってなるのもありえないことではないのだ。

秘密保護法のなかった、現在でさえ大量の情報が開示されてなく、米国の方がそれについ

ての見極めは理性的で、どんどん開示されてるようで、日本で開示されない情報も米国文

書館で見られ、それを日本国内で役人につきつけると法律を守ってさえいればいいとだけ

考えることなかれ主義の役人は、それをないと否定するのだ。

国民主権というのは国民が全員情報を共有し、それを管理進化させることによって政治を

行い国をよくして行くシステムなはずなのに、その情報が異常に滞る、ってシステムを強

化する法律が将来のためになるとはとうてい言えないはずだ。




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