11/11のしゅちょう             文は田島薫

特定秘密保護法の問題点について 2

安倍自民党が作ろうとしてるこの法律、前回は政権側が国内の国民からの批判を回避する

目的について強調したんだけど、それを、もし、安倍首相に問えば、そんな低次元の目的

のはずはない、もっと国防上重大な必要性から来てるのだ、って言うはずだ。

それは以前から安倍さんが言ってる、今のままの機密保護環境では米国からの信頼を得ら

れず、これから増えると予想される有事の際の軍事機密の共有ができない、だから、この

法律を作ればその信頼に応えられ、日本の国防の安全性が守られるのだ、って、安倍さん

自身本気でそう考えてるんだろう、と思う。

で、この安倍さんの考え方の根本的問題点は、まず、米国の国防政策を正しいもの、とし、

それに今までよりももっと具体的軍事参画協力することが日本のため、って考えてるとこ

ろだろう。

ところが、軍事上の米国の国際的評価はそれに利害を一致させてる一部の諸国(日本も含

まれるんだけど)に過ぎず、国連決議を無視し軍事力にまかせた単独行動なども目立ち、

米国国内でさえ批判勢力も多いのだ。自国のことは棚に上げたアラブ諸国などへの理不尽

な核開発非難や、独善的軍事進行、最近は無人飛行機などのロボット兵器の開発が進み、

そのうち人間の操作なしに兵器自身の判断で爆撃できるようになる、といったほど勝手な

軍事政策を進めてるのだ。こんな兵器でゲームのように一方的に例えテロ組織だろうが攻

撃してたら、それを支える民族の恨みは拡大の一途だろうし、いくら秘密にしてもやがて

同じ兵器で米国やその支持国は反撃される危険が増すだろう。コンピュータ制御によるそ

の兵器は攻撃対象がIT進歩国ほど正確な破壊ができるそうだから、結末は自業自得、って

ことにもなりそうなのだ。

こんなふうに米国は大統領を始め米国自身が迷うような矛盾と悩みの状況のところへ、安

倍さん、どうにでも日本を都合良く使ってください、いろんなお役に立つようにがんばり

ます、ってすがるような素朴な目しておべっか使うことが日本のためなのかどうか。

安倍さんに、そんなこと言うと、そんなことは全然お門違いだ、日本はプライドを持って

米国と対等につき合おうとしてるのだ、もし、米国の政策に不都合を認識したら、きちん

と進言もするつもりだし、って言うかもしれない。

だったら、最初から、軍事機密の共有など求めず、そのための秘密保護法なんかも慌てて

作る必要はないじゃないか、日本は戦争をしない国、とプライドを持って宣言したのだ。

軍事行動を前提とした関係には一線を画して、情報開示の時代に逆行せず、世界にも国民

にも小賢しい隠し事なんかやめて、正々堂々と国民や世界の良識を率先して集め活用し、

日本独自の平和外交一本で世界をまとめる努力をした方が、よっぽど戦争やテロなどの危

険防止になるはずなのだ。




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