6/11のねこさん       文は田島薫

山見るねこさん

先週の中ごろママチャリに段ボール箱積んで6キロ先にあるスーパーへ行った帰り、裏

道の牛舎がある手前の道へ行ってみたら、林や畑を抜けたとこにあった家の庭に白ねこ

さんと黒ねこさんがふたり筑波山の見ながら寝そべってる後ろ姿。向こうはこっちに気

がつかないもんで、けっきょく、山見てるねこさんふたりの背中を見てるだけの私。


な〜四郎、ぼくらあそこまで行くにゃ、ねこの足だと大変だよな、それに、あそこまで

やっと着いても、あれ登るのはもっと大変だよな、だよ九郎、だからぼくらは、あそこ

まで行って山にも登ったつもりにして、こーやって寝転がってるんだよな。ここにいて

動かなけりゃエサももらえるし、らくちんなんだよな。だけどよ〜、四郎、ぼくら若い

もんがこ〜ただぐ〜たらしてるだけでい〜もんかな〜、い〜んだよ九郎、それがねこ、

つーもんなんだから安心しててい〜んだよ、そ〜か、じゃ安心安心。


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