4/2のねこさん       文は田島薫

きいろぶちが来る 2

相変わらず茨城にいて先週はねこさん全然見なかったもんで、先週書いたやつの続きで、

お茶をにごしたいと(お茶をにごすんじゃないっ)。

廃屋のベランダ上がっちゃったきいろぶち、みんなで見ながら、なんかエサやってみよ

うか、エサやってならしてかっちゃおうか、なんかなかったかな?っておふくろが言う

もんで、家人が、じゃ、お母さんが病院でもらって食べないで持って来たビスケットは

どうかな?って言うもんで、ビスケットはねこさん食わないだろう、って前例を知って

る私は言いながら、でもカルシウムが入ってるようだから体にいいからいいかも、って

そんなことねこさんわかるか〜?それにかう、つってももうでっかくなっちゃってるす

れもんだぜ、って思いながら、ねこさん上がった階段の下行き、ここらあたりか、まて

よ、階段の二段め、いや、一段めか〜?これで、いいかな?、ってちょっと離れてそれ

を見直してると、きいろぶち、上から駆け下りて来て、ビスケットをぴょんと、軽く飛

び越え、去って行った。


行き止まりのこんなとこでぼくはどーすればいいんだ、まだみんなしてこっち見てるし、

しばらくじっとしてて、むこうがこっちを忘れたころのすきを見て逃げる、ってことに

すっか。忘れたかな、まだかな?ありゃりゃ、やばい、まだどころかこっち来るじゃね

ーかー、なんか手に持ってるね、ねむりぐすり入りのビスケットか〜、それ食わして、

ぼくをつかまえて三味線やに売ろう、ってことか〜?、えらいことになっちゃったね〜、

ぼくが魚さんねらってたのわかっちゃって、仕返ししちゃおう、って思ってるんだね、

ぼやぼやしてるうちに、あれ持って階段上がってこられちゃ大変だ、お、階段に置いた

ね〜、今がチャンス、ダッシュ、あんど、ネコマタギー!


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