思いつくまま、気の向くまま 文は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい、今後はサニーのような気楽な不定期更新にするようです。
ちょっと休みます
2009年1月より「思いつくまま、気の向くまま」と題してココ通に寄稿してき
ました。
しかし、そういつでも「思いついたり」「気が向いたり」するものではありません。
最近は寄稿が義務のように感じられてきました。
こういうものは義務で書くものではないでしょう。
さて、いざ休むといっても「ちょっと休みます」では芸がありません。
そこでなにか趣向はないかと考えました。
そうだ、文章の起承転結を回ごとに端折っていこう。
ところがいざやってみると文才のない者にはむずかしい。
結びのない文章を書くのはよほど前段がしっかりしていないと書けません。
しかたがないので3月27日号から最終回にむかって行数を減らすことにしました。
これは簡単です。手紙、ハガキ、電報の要領で書くのです。
ここまで書くとクラシック音楽が好きな方は気がつかれたことでしょう。
ハイドンの交響曲45番「告別」のパロディーです。
ハイドンは雇主の侯爵のお伴で離宮に来ていましたがいつまで待っても休暇をくれ
ません。
長い間家族にも逢えない楽師から不平がでます。ハイドンは4楽章で楽器のパート
が順番になくなる曲を作って演奏しました。自分のパートがおわった楽師は、席を
立つと同時に譜台のローソクを消して退席します。
暗闇のなか、最後に残ったのはハイドンと一人の楽師と一本のローソク。
これを見た侯爵は己の過ちに気づき全員に休暇を与えたとか…。
今回のように趣向を思いついても気が向かなければうまく書けないものです。
ハイドンと樂師たちも義務で演奏をしていては楽しくなかったことでしょう。
というわけで、ちょっとお休みをします。