12/17のねこさん       文は田島薫

八の字まゆのねこさん

先週はやっぱり寒さのせいでか、ねこさん全然顔見せなかったもんで、さっきテレビで

見たねこさんのことで。加山雄三が散歩する番組、水戸の市街を散歩してると街角でね

こさん抱いてる夫婦のような人がいる。お、ねこちゃんだ、って近づくと、白っぽいね

こさんの目の上だけでかい八の字まゆ状に毛が黒い。これ書いたんじゃなくてほんとに

黒いの?って聞くと、そうだ、って水戸で一番有名なねこだ、って。加山さん、おもし

ろいね〜とかなんとか、おあいそ笑いして別れた。


また散歩出かけんでっか?うちでのんびりしてたいんだけど、どういうわけか毎日ぼく

の顔見たい、って人がいっぱいいるようで、みんなぼく見て大喜びすんだよな、どんな

にぼくってかっくい〜んだろうね、自分じゃよくわかんないんだけど、うちでゆっくり

してると、人間のおかあさんとこに近所の人からどーしたの?出て来ないの?って電話

かかって来ちゃうんで、一家そろってしょっちゅう散歩、ってことになっちゃうんだ。

たいへんなんだね、ぼくのように美貌をもって生まれちゃうと。さて、きょうは休みの

日じゃなくてよかったな、あんまり人歩いてないし。あ、向こうから太い人が来たね〜、

なんだか、ぼくと似てるかな?この人、あんまりぼくに感心してないよ〜だね、自分の

方がかっくいーのに、って言いたいんだねきっと。


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