10/22のしゅちょう             文は田島薫

ばか正直について

思ってることをなんでも表現するのが表現の自由だ、ってようなことを私は言った

ことがあったかもしれないし、ここで私はそれを実践してるとこもあるかもしれな

いんだけど、私なりに、これは言うのやめておこう、ってことは最小限ある。

それは、言ってもなんの役にもたたないばかりかおもしろくもないと思えることと

か、内容はいいんだけど、ここで言うと誤解をまねく、といったことだ。

それは自分のレベルでそう思ってるだけのことで、ここではあんまり、ある特定の

人に読ませることを想定してるわけでもないし、どっちかというと自分の考えてる

ことを自分で整理確認したい、って部分も大きいため、私がよしとして書いたこと

でも、読む人によっては、なんでこんな役に立たないつまんないこと言ってんだ、

って思う人もいるはずなんだけど。

酒を飲んで酔っぱらい、言いたい放題で人のひんしゅくを買う、ってような状態は、

冒頭のようなふだん抑えてる部分を解放しすぎた時に起きがちのようだ。

当人は大いに楽しいんだけど、聞いてる方はどんどん不愉快になる、ってような場

合は、ふつう当人も気がつきそうなもんだけど、聞いてる方の人間が逆に気を使っ

て、わりあい楽しそうなふりをしてたりすると、当人を増長させることがある。

こんな場合は、陰で、嫌われたり、しょうがないやつだ、って評価されるのを覚悟

しなけりゃならない(昔、私はこの覚悟は決めていた、…えらくないっ)。

しかし、気がついてる部分では覚悟も決められるかもしれないんだけど、気がつか

ない部分では自分の予測を超えたひんしゅく買い放題の大馬鹿野郎、ってことにも

なるから、なるべく気をつけたい。

要するに、人間、正直であることは大事なことなんだけども、正直ならなにを言っ

てもいいんだ、ってことにはならない、って、ま、当たり前のことを言ったわけで、

だから、この文こそが無駄口だ、ってこともいえる。




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