2/21のしゅちょう             文は田島薫

(日常生活の力について)

たいていの人は毎日ある一定のリズム持って、規律正しく生活してるもんで、これが生活

習慣っていったことなんだろうけど、これはいちいち頭使ってやらなくても、勝手に身体

が動いちゃう、ってぐらいのことが多いわけで、これがあれば、生活のベースは一応安心、

ってことになるだろう。

生活、ってものには進歩が欲しいわけだから、常になにか新しいことに挑戦したり、なに

か難しい問題をかかえてそれをどんどん解決しつつ前に進んで行く、ってのが人生の醍醐

味、なんてことも言える一方、そんなに朝起きた時から、始終苦労する悩みや判断をしな

ければいけない生活が続くとなれば、それはちょっと辛すぎて、ストレスも溜まるかもし

れない。これを救うのは生活の基調になってる、毎日容易にこなせるいわばルーティング

ワーク的生活習慣なのだ。

体調わるかったり、精神的にパワーが欠けてる時でも、そういったものさえ、一応こなし

ておけば、まあ及第、ってことなら、それ以外のもっと難しい事柄は義務でなく、余裕の

主題、やれたらえらいけど、やれなくても、ふつう、ってことなら気楽だ。

進歩や向上心といったものは、他人から強制されるもんでなくて、自らの動機から行う方

が成果も出やすいはずなのだ。

ある戦場カメラマンの話では、悲惨な殺りくから逃れてきた難民キャンプでも、いつもの

ように朝食の支度やら、ミシン仕事する人々には安らぎの表情があった、って。

なんでもない日常生活で、いつもと同じようにすることがある、ってことは実はとても、

幸せなことのようだ。ま、自分がなにか重大な悩みかかえてると感じたら、とりあえず、

なんでもいいからあるもので朝めしの用意でもしよう。




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