9/26のねこさん       文は田島薫

バチガイちゃねこさん

ねこさん全然見ないもんで茨城にゃ〜も〜ねこさんいないか〜?って困りながら、ためし

におふくろに、ねこさんいるとこないか聞いてみると、ホンダヤの先の家にごちゃごちゃ

いる、って言うんで、お、そーかそーか、って自転車ででかけた。

私の頭が聞いたおふくろの言う道となんだか現地の情況が違うもんで、そのあたりの細道

を行くと左手に新しい小さな家があり、その小さな縁側のねこさん用と見られるマットの

上に小ぎれいなちゃのねこさんが腹ばいになっていた。どうもおふくろの教えた家じゃな

いようだけど、自転車止めてちゃねこさんをながめた。ちゃねこさんはこっちをじっと見

てなにか考えてる模様。じっとしばらく見合ってから、自転車を出した。その先はうねっ

た道が続いてて、また別のねこさん見かけることになるんだけど、もったいないから、そ

れは後の回にとっといて、しばらくしてまた元の道を戻ってきたら、ちゃねこさんのいた

場所にはマットだけだった。


ぼくはこんないなかにはバチガイなふんいきの家にいるバチガイなねこなんだもんで、ど

ーもまわりの重そうな屋根の古そうな家の人やねこなんかとなじめないんだよな〜。だも

んで、ぼくはいつもこのぼくの場所でじっと、遠い国のことなんかを想像したり夢みたり

して過ごしてるドリーマーキャット(われながら、かっくい〜)なんだね〜。きょうも、

見たこともない美しいものでも想像(?)しよ〜かな〜、って〜とすぐそこのかきねの向

こうから美しい景色とは正反対の顔がこっち見てるぞ、おいおい、なんだなんだ、やぶか

らぼーに、こんな間近に人からじろじろ見られるなんて初めてだな〜、ど〜ゆ〜つもりな

んだろこのキタナイ顔は、こりゃ、へたに動くとやばいかもしんないから、あわてないあ

わてない、じっとして去るのを待と〜。お、去ったね〜、またキタナイ顔が戻ってくっと

やだから、ぼくも早いとこ家ん中入ろっと、お〜い、いでてくで〜。


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