●連載
虚言・実言         文は一葉もどき


横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
もどきさん、菅さんの気持ちをちょっと代弁してみてます。



シリーズ 震災余話

菅直人のツイッター

総理就任以来、イラ菅からはじまって、反カン、空カン、もうアカン、総スカン、などと悪

口のいわれ放題。まったくカンにさわる言葉ばかり言われ続けてきた。

でもそんなことを気にしていたら総理は務まらない。

初めての政権だし、無免許みたいなもんだから大目にみてくれよ。

今は国難のとき。国民の関心はこれをどう乗り切るかだ。こういう災害時には国民は変化を

求めず、現政権を支持するものだ。お陰といっちゃなんだが、むしろ震災で私は少し延命で

きたのかもしれない。なにしろ就任以来支持率は下がる一方だったのだから・・・

それにしても一生懸命やっているつもりなんだけどなぜ評価されないんだろう?震災時には

被災地にすぐヘリコプターで飛んだし、自衛隊の大量動員を決めたし、浜岡原発を停止にし

たし・・・

ウチの家内にいわせると「あなたには総理の能力なんかないわよ」だそうだ。能力とは才能

のようなもので天性の器というべきか。確かに政治的展望なんてことは苦手で、ブレーンの

出す意見のいいとこ取りの思いつき政策で乗り切ってきた。

ああ、でもここにきてついに私の政治生命が尽きるのだろうか。もう少し総理の椅子に座っ

ていたいよ。

なにしろ日本はもちろん、世界が原発事故をどう収束させるか、震災後の復旧・復興はいつ

なるのか、日本社会はどう変わるのか、経済は立ち直るのか、息をつめて注視しているのだ。

日本の最高の権力者としてこれほどやりがいのある晴れがましい舞台はないではないか。こ

の事態をなんとかうまく収拾すれば私は名首相として歴史に残るのだ。

なりふりかまわず首相の椅子にしがみついていたいのが本音だ。

鳩山君が間に入って、なんとか内閣不信任案は否決されたけど、「一定のめどがついてから

辞任」といったら、「ペテン師」だといわれちゃった。

「沖縄基地問題で腹案があるといったのは方便だ」といった鳩山君からは言われたくないよ。



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