●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞いてみよう!

たえちゃんの友だちには一流どころもめじろおしなんだす。



古民家忘年会

友達で大工のタカギ君が、県知事から賞をもらった。

新聞には全く載っていなかった話題なんだけど(苦笑)本人からの申告と、県知事の予

定を見たら、確かにその日は授与式の予定が入っていた。

タカギ君は、古民家建築の大工さん。主に昔の古い農家の移築や、古民家のリフォーム

などをしている。本人も受章の知らせを聞いた時には、かなり驚いたらしい。どなたか

は分からないが、推薦してくれた人がいるらしかった。

「あ、そう。おめでとう。じゃ、お祝いしようね。」とは言ったものの、ちょっとの間、

日取りが決まらないでいた。そうしたらタカギ君から「皆で集まって、お祝いの会と忘

年会やりましょう!」と連絡が来た。


今回集まる、その場所は、山形市じゃないところの古民家。街灯も少ない道のりで、暗

い。私一人ならたぶんたどり着かなかったかもしれない。・・・ので、近所に住む太郎

さんと一緒に、初対面の参加者に乗せて行ってもらうという、なかなか楽しい展開の始

まりだった。

さらに今回集う仲間というのが、これがかなりイケているメンバーだった。

料理人のキリュウさん、杜氏の太郎さん、広告ディレクターの大島さんと、ラジオパー

ソナリティのチズ姉、雑誌編集長のクマガイさん、仙台のユキ姉とマクロビ研究家のワ

コーさん、精神科医のタカハシ先生。この面々に囲まれた私は「ただの人」だった。

タカギ君は「自分で自分の祝賀会の感じをするとは思ってませんでしたよ〜」と言いな

がら、しっかり賞状を持参して皆さんにお披露目していた。


古民家ということもあり、到着してすぐ皆でいろいろ見て回り「すげー!」「なつかし

ー!」「落ち着く〜」のオンパレードだった。もう、ひとつの家族、兄ちゃん姉ちゃん

みたいなものだった。

料理人のキリュウさんが早めに来て、食事の準備をしてくれていて、もう食べて飲んで

笑ってすごかった。私も楽しくて日本酒をかなり飲んでしまい、最後の方は少々記憶が

飛んでいた。後日、ワコーさんがアップした写真を見て「あれ?私こんなことしていた

んだっけ…」と思い出した。何をやっていたのかというと、皆さんの肩を揉んでいたよ

うだった。


さんざん飲んで食べて、さんざん別れを惜しんで、帰ってきた。またこのメンバーで集

おう!と言って次回の日にちをスケジュール帳にメモした。

数日後、スケジュール帳を見てみたら、ミミズが這ったような字で、読めなかった。


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