9/27のねこさん       文は田島薫

移動するねこさん

猛暑から少し解放されたような土曜の昼過ぎ、自転車で食料の買い出しに出かける途中、

よくねこさんを見かけるねこよこちょう入口角の家をのぞくと、家の壁に押し付けられ

てきれいな庭に面した小さなテラス状の木製の台の下に小さなねこさんが寝そべってた。

買い物を済ませて戻って来て、また同じ場所を見ると台の下にねこさんはいなくて、一

瞬、もう帰っちゃったか、って思ってすぐに台の上の壁ぎわにそのねこさんが移動して

寝そべってるのに気がついた。


や〜、この台の下が涼しい、ってことをこないだ発見したんだよな〜、あちくてたまん

ないから思わずここへもぐったら、その涼しいこと、きょうなんかは、も〜、いきなり

ここへ直行しちゃったもんだ。や〜、涼しいね〜、ん〜、この涼しさといったら、ない

ね〜寒いぐらいだね〜、ん〜、ブルブルっ、なんだか震えがきちゃうぐらいなんだから、

まいったね〜、ん〜ん、寒いっ!寒いよ〜、なんで、こんな寒いとこにぼくはいんの?

寒い寒い寒い〜、あ、ここ出ればいいんだった。よいしょ、や〜、あったかいね〜、台

の上は、最初からこっちにすればよかったんだね〜、ん?、今度はちょとあち〜か?


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