11/22のねこさん       文は田島薫

にらみーず

何日か前の天気予報で雨だって言ってた土曜はけっこう晴で、食料の買い出しに自転車で

行けたわけだけど(どうでもいいか)、ねこよこちょう入口角の家の庭にねこさんがいた。

真っ白なねこさんが、庭に面した建物の一番手前角んとこにいて、自転車を止めて見てる

私に気づき、こっちへ顔を向けてじっとしている。その奥にはぶちの目立たない色合いの

ねこさんがいて、昼寝の場所を決めかねてるように身体の向きを色々に変えてるんだけど、

テラスの手すりにある台に決めたらしくぴょん、と飛び乗ってから、こっちに気がついた

ようで、白と同じようにこっちに顔を向けてる。や〜ふたりに見られちゃってるね〜、っ

て思ってると、テラスの陰から、別の同じようなぶちのねこさんが出て来て、それも顔を

こっちに向けたもんで、ねこさん3人組がこっち見て固まってる図になった。


昼寝にい〜かんじの日だね〜、もーちょっとテラスのまん中行ってみっか、おや、兄弟、

手すりの上で何熱心に向こう見てんの?向こうでシロのやつも同じようにしてんね、その

先になにがあんのかな、って、順番に言わなくてもすぐわかったんだけど、人間がこっち

見てんだね、なんの用なんだろ?じっと見てるね〜、あやしいやつめ、こっちもにらんで

やろー、あっちからこっちは遠いから、もしもの時はすぐ裏の方へ逃げちゃえばいいんで、

うんと強気ににらめるね〜、きりっ、と、どだ!そこ行くとシロは不安だろーな〜、けっ

こう近くだし、おし、みんなでにらんで、あやしいやつを追い払っちゃえばいいんだ。

こらっ、そんなにのぞきこむなー、こっちは3人もいんだかんなー、なめんなよ、きりっ、

きりっ、きりっ、と、ほ〜ら行っちゃった、ま、でも、ただのねこ好きだね、ありゃ。


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