11/15のねこさん       文は田島薫

ねこさんと秋草

先週、図書館に自転車で行く途中、どっかの家を取り壊してできた小さな空き地の草原に、

ねこさんがひとり入って行くのが見えた。

あ〜、んこかしっこか、それか胸やけで草食うんだろーな〜、って見てると、それのどれ

もしようとしないで、あっちやこっちのペンペン草のようなのに顔をこすりつけたりして

は、目を細めてなんだかうっとりしている。


散歩散歩。ぼか〜この、今のような季節好きだね〜、そよ風が草のにおいを運んで来て、

それに誘われて、この草原にどーしても足向いちゃうわけなんだね〜。

う〜ん、中でもこの、柔らかい草のほおをなでる感じが気持ちいいんだ。鼻をくすぐるや

さしい香りもサイコー、もう、こーやって、鼻をすりすり、すりすり、やってるだけで、

もー、なんにもいらないね、ごはん以外は、う〜ん、しあわせだな〜、草とぼくだけの世

界、だれもぼくたちをじゃましちゃいけないんだよー、っだ。すりすり、すりすり。


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