●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃんの、からだにいー挑戦は留まるところを知らないんだす。



断食道場前半

GWは、断食道場の門をたたいた。


最近、どこにも遠出をしていなくて、上海万博だから中国行こうかな、とか、近いから

ソウル行ってみようかな、とか思っていたんだけれども、労力や資金、その他諸々のこ

とを考えていて、決まったのが「断食をしよう!」だったのだ。主人に相談したら「ひ

とりで行って来てね。」と言われた。彼はボウリングの試合なので、もともと行かない

のだけれど。

自分で行くのが可能な範囲で施設を決め、予約を取った。


断食は期間が長いほど良いらしいのだが、私は3泊4日にした。短い方だ。


宿泊前日の夕飯は、普段の量の2/3程度、宿泊当日の朝御飯も同じ。お昼御飯は食べ

ないでいらして下さい、とのことだった。まぁ、これくらいなら大丈夫。

出掛ける日の午前中、大好きなベルギーワッフルを食べた。今これを食べたら、現世で

の食事は終わりだ。あとは数日後、生まれ変わった私がいるに違いない、と思っていた。

バスと新幹線と電車を乗り継いで、ド田舎町の駅に着いた。駅員さんが切符を手で受け

取る、30年ほど前によく見られたジャパニーズスタイルだ。ちょぴり笑ってしまい、

懐かしく思った。


施設に着いたら、私のほかにもうひとり、巨体の若い男性がいた。彼も断食をしに来て

いるのだな。その施設は、針灸整体院と養生施設が一緒になったようなところ。施設の

人にお部屋に案内してもらい、着替えてから、治療室のような広い部屋へ行った。

問診票みたいなのを記入して、体重を量り、ウエストを測り、耳ツボになんか貼っても

らい、おへその上下に何かを貼ってもらい、整体をしてもらい、デトックスを促進する

足湯のようなものに入った。

私は疲れると身体の右側でバランスをとるらしく、そうすると右足が短くなるのだそう

だ。鏡で全身のバランスを見たら、右側にねじれているので、ベッドに横になって、頚

椎に「バシッ」と音のする何かをやってもらった。


ご利益のあるような、立派な眉毛をしたおじいちゃん先生が「断食をするということは、

赤ちゃんに戻るということです。断食をすることで、そこからまた新しい人生がはじま

るのですよ。」と教えてくれた。


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