3/1のしゅちょう             文は田島薫

(養生について2)

先日は健康維持のための食べ物のバランスの重要性について書いたんで、今回は運動

について。

運動が健康のためにいい、ってことでいろんなスポーツや体操やってる人も多く、こ

んなことについて専門家でもない私がわざわざ当たり前なこと書いても、そんなこた

わかってるよ、って言われるに決まってるんだけど気にしないことにして。

よく健康のためのジョギング中に突然死したりする人のニュースなどがあると、なん

でそんなことが起きるのか考えるんだけど、それにはその人の先天的体質やら、他の

不健康な習慣などが予想されるのに、たいてい、ふだんから健康診断には問題はなか

ったし、持病も見当たらない、ってのが多く、ただ、ちょっと前日睡眠時間が短かか

った、なんてことがちらっと触れられていたりする。

多分このちょっとした肉体上のハンディが大きく災いすることがあるのだ。だれだっ

て、こういったさほどのことじゃない、ってことでも、なんとなく身体の不調の日、

ってもんはあるわけで、それでも以前から決まってた予定だから大丈夫だろう、って

がんばったりすると身体に予想外の急激な負荷をかけることになるのだ。

これがふだんからそういった負荷を少しづつかけて運動してる人ならそれなりに身体

が順応して問題もないことも多いんだろうけど、スポーツってもんは、もともと、ふ

だんの生活の身体の動きからくらべると身体により多くの負荷をかけるもんで、それ

によってそれへの耐性をつける、ってことが体力増進ってことになるわけだから、身

体の方が弱ってる場合、時に思った以上の危険が起きるのだろう。

スポーツは、体調と相談の上、慎重に少しづつ身体に負荷をかけるべきもんで、急激

に無理な負荷をかけるのはストレスもたまるわけだから却って健康にわるいのだ。

だからふだん歩ける距離もおっくうがってすぐに車を利用するくせに、スポーツだ、

っていうと急に無理矢理がんばっちゃう、って形は身体によくないのだ。


また逆に、病気と診断されたり恒常的に体調不良の人が、動くのしんどい、って全く

動かなかったり、病院などで半強制的にじっとさせられる、っていうのも、身体の本

来の日常的機能や免疫力が衰えちゃうわけで、その場合は無理のない形で少しづつ動

くことの方がいいはずなのだ。

けっきょく思うに、健康だろうが病弱だろうが、そんなに大げさなスポーツなんかし

てなくても、歩いたり動いたりすることをおっくうがらずに楽しみにする老人はほと

んどみんな元気に長生きするものなのだ。




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