●連載
虚言・実言 文は一葉もどき
横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
今回のもどきさんは、きょうの憂いの理由を分析してます。
シリーズ あんな話こんな話
巣ごもり
ある英国科学者の話によると、1年中でもっとも憂鬱な日は1月第3週だという。
暗くて寒い冬日が続き、楽しい休暇は過ぎ去り、クレジットカードの請求書が届き、パ
ーティや贈り物、そして、「今年の目標」など少し前には心をハッピーにしてくれたも
のが今では憂鬱の種になる、というのである。
私はこの話を聞いて、さもありなんと共感するのだが、
日本の場合、少しずれて2月ではないかと思うのだ。
1月は15日に小正月があったり、新年会や初行事があったりでなんだかんだといってま
だ正月気分。
ようやく2月に入って暦の上では春になるけど実際は冬のさ中である。
特に今年の2月は天気が悪く、雨・雪・曇り。そしてとても寒かった。張り切ってたて
た新年の誓いはことごとく破ってしまったし、寒い寒いと友人たちも冬ごもり状態で交
流はないし、持病の腰痛も痛み出したし、そんなこんなで日差しの少ない暗〜い2月。
新聞見れば不況、デフレ、就職難、鳩山内閣支持率下落、株価2番底などの文字に、や
っぱりね、とますます気分が落ち込んでいく。
こんなときはじっと身を潜めてやり過ごすしかないので、私は見たくもないオリンピッ
クをテレビで見ながら健康器具のエアロバイクをこいでいる。