3/15のしゅちょう             文は田島薫

(賃金格差解消の壁について)

正規社員と非正規雇用労働者との賃金格差がどんどん広がってる中で、同一価値労働

同一賃金を早く実現して欲しい、との非正規雇用労働者たちの望みがいつまで経って

も叶わない大きな理由は、正規労働者たちの既得権確保の意識の強さなのだ。

連合などの労働組合も、春闘方針などで、同一価値労働同一賃金の実現を謳ったりは

してるんだけど、あくまでも自分たちの賃金はそのまま確保した上スキさえあれば、

様々なへ理屈を並べては、それよりもベースアップを、って訴える。

現実的に様々な雇用環境で、非正規雇用労働者たちが賃金カットや失業の憂き目に合

ってるのを見て見ぬふり、かけ声ばかりが、非正規雇用労働者たちの賃金もアップを、

できれば同一価値労働同一賃金にも反対はしない、でもその原資は企業側のもうけか

ら捻出するべきで、自分たちのからではない、と。

大企業でさえ業績不振で、店鋪数の縮小や工場の閉鎖したり、会社更生法の適用を受

けたりしてる理由の大きな原因は増大する一方の人件費、正規社員のそれで、おかげ

で、組合がそれを要求するたびに、下請けや非正規雇用労働者の賃金カットが気安く

行われてる現実を連合などはどう考えてるのだ。多分なにも考えてないのだ。

労働者全体を救おう、って言葉だけ並べたり集会して演説したところで、自らの待遇

執着とそれから生まれる反作用についての洞察抜きだったら、何百年経ったって、そ

の実現は無理なのだ。もっとも、本気でそれを望んでいる人間がどれだけ彼らの中に

いるのかは疑問だけど、もしいるなら、是非烏合の衆を目覚めさせよう。

名古屋市長の河村たかしさんが就任の最初に訴えたのは自らの給与の半減、議員の給

与の削減だった。連合が見習うべきは河村たかし先生なのだ。




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