思いつくまま、気の向くまま 文は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
ウルサガタシャンせんせい、ジョーケンツキで日本チーム誉めてるようです。
つかのまの夢
2010年6月29日午後11時。
験かつぎに4種類のビールを並べ、不安とあきらめと一分の僥倖で迎えた日本×パラグァイ戦。
速攻性にたけた南米型サッカーであっという間に点を入れられると思っていたら、難攻不落の中
世ヨーロッパの城壁とまではいかないが、土塁を築いたくらいの日本の防御で試合は膠着状態。
総体退屈な試合運びであった。
後半戦半ば頃、これはPK戦へもつれこむと思った。防御一本やりといえど、ここまで頑張ったの
だからPKなどという博打で勝敗を決めたくないと思っていたら、案の定結果はご承知のとおり。
博打性がおおきいPK戦といっても技が支配する。
まして試合全体をみれば技がともなわない精神力だけで戦うということには限りがある。それは、
兵器で劣るなら精神力で戦えといった旧日本軍が証明した。戦いと言うものは実力とそれを補佐
する精神力があってはじめて勝利する。それを、精神力一本で戦いぬいた日本はこれが限界だっ
たのだろう。
しかし、つかのまであれいい夢を見させてもらった。実力も精神力もなくなってしまった今の日
本にとって、この4試合は素晴らしいプレゼントであったことは確かである。