思いつくまま、気の向くまま
  文は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせい意外に新首相を買ってるようです。無煙煙草も買ってるようです。



無煙煙草

いま、喫煙族は大変な迫害にあっている。

その様相は人種差別に似ている。それもナチスのユダヤ人迫害のように明解なものなら理

解できるが、実体はじつに陰湿なものである。表向きは、あなたがたも平等ですよといい

ながら、いざとなると蔑視をなげつけられる在日外国人と同じ扱いを受けている。

国家が喫煙を有害であるというなら煙草の販売をやめればいいのに、煙草農家の票と税収

にたよるために明快な指示をださない。

煙草を売っておいて吸ってはならないという矛盾した政策をとりながら喫煙者をあたかも

犯罪者であるかのように煽る政策はいかがなものか。とくに煙草を吸っている人の側を通

っただけで肺がんになるというようなヒステリックな煽りかたは噴飯ものだ。


この反動はかならず悪い形で出てくるぞ!といきまいていたらさすがに役人は頭がいい。

無煙煙草というものを売り出した。しかも交通機関はANAを除いて使用OK.。あの石頭の

千代田区もこれの使用を認めるという手回しのよさ。

都内限定の発売と同時に試してみたらなかなか具合がいい。これは、昔の西部劇映画でお

なじみの嗅ぎ煙草にメンソールを加えたものだ。超ヘビースモーカーではない小生には実

にありがたいもので、適度なニコチンの補充をしてくれる。先日の映画見物もこれのおか

げで楽しい時間が過ごせた。くわえ煙草で映画を見たのは何十年ぶりだろう。

ところがこの無煙煙草は発売以来品切れの連続でいまだに次が買えないでいる。せっかく

いいものが出たと喜んでいる人が多いのに士族の商法というものはタイミングを考えない

ので困ったものだ。


さて、このやぶにらみ論法で民主党をみてみよう。

タール1mm、ニコチン0.1mmプラスメンソールというライトな鳩山前首相が、ター

ル、ニコチンともにその含有量計り知れずというビターな小澤前幹事長と「一羽のヒヨド

リが…」と言って無理心中したあとにできた管新首相はさだめし無煙煙草か。

煙草は批判されるが手放したくはない。それでは切り口を変えて登場すればまちがいなし、

というあたりは無煙煙草そっくりだ。ただし、この「管」無煙煙草はくせものである。

たしかに煙は出ないがその秘めたものには注意を要する。しかし、たちまちのうちに支持

率60%を回復させたのだから、無為な権力闘争に走らずに、その支持された要因を裏切

らない政策を次々と供給してくれたら意外なヒット商品になるかもしれないですぞ。


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