6/14のねこさん       文は田島薫

うまちゃんもはいりたい

先週、家ん中入りたがってるねこさんの話書いたんだけど、今回はふたたびうまちゃんの

バージョンでお届け。

きのうの遅い朝、洗面所で顔洗ってると外の方でねこさんの、なにか訴えてるような甘え

てるような、にゃあ〜ああ、て言ってる声が聞こえた。うまちゃんが鳴いてるよ、って家

人が言う。ベランダに出てみると、となりのバレエ教室のフェンスの上に彼がいて、1階

の窓に向かって、入れてよ〜、って言ってるようだった。

うまちゃん、ふだん私にはクールなとこしか見せないんで、珍しい光景だったんだけど、

先に家人と顔合わせたもんで油断してたと見え、鳴きながら私と目が合ったら、ちょっと、

一瞬、お、って顔をしながら、鳴き続けた。

窓の中でトイレの水の流れる音がして、私がひっこんで、ちょっとして見たら、うまちゃ

ん見えなかったから、入れてもらえたようだ。


朝の散歩から帰って来たんだけど、開けといてもらう約束の窓がたまにこーやって閉っち

ゃってるんだよな〜、ね〜、あけてよ〜、アケテヨママ〜、ね〜ママ〜、って甘えちゃっ

てる、て〜と、いかん、となりのあの人が見てる、やべ〜、かっくわり〜、でも、急にや

めちゃうのも不自然だから、なんちゃって、ママはじょーだん、こら、あけろー、あけろ

ー、って言い方代えてみたつもりなんだけど、ぼくの口からおんなじ音出てるね〜。



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