思いつくまま、気の向くまま 文と写真は上一朝(しゃんかずとも)
シャンせんせいのガンリキエッセー。
シャンせんせいたち、風雅のようなもんよりも、ほんとは、
新しくてピチピチしたようなもんがお好きなようです。
そうおっしゃらずに
「金をもらってもいらないよ」という言葉がある。もう死語かもしれない。
時節柄わかりやすくいうと、40インチ、アナログ専用ブラウン管式テレビがあてはまるか。
デジタルチューナーを付けても場所をくってしょうがない。
中学校のクラス会へ行った。
水辺の公園で菖蒲を愛で、近くの料理屋で旧交をあたためるという風雅な企てであった。と
ころが当日前夜その公園がテレビで紹介されてしまった。土地の人も驚くほどの人出で乗っ
たタクシーも途中で降ろされるという始末。炎天下5分ほど歩かされた。
着いた先には見事な菖蒲が満開であった。そうなるといやなことも忘れ三々五々と菖蒲畑を
散策した。そのうちに菖蒲の花をバックに浴衣姿の若い女の子がいるのを目ざといオジサン
がみつけた。なにごとと近づいてみると撮影会をやっていた。
日傘を持った浴衣姿のモデルが4人。こうなるとオジサン達は菖蒲そっちのけでモデルに見
入る。すると気が利くやつが「一人4000円会費の撮影会だってさ」聞き込んで来る。間
髪を入れず、脇から持参のカメラや携帯で写している仲間に野次がとんだ。
「普通のデジカメは1000円、携帯は400円」。
すると、同行のご婦人連から声があがった。
「4000円あげるから誰か写して〜」