思いつくまま、気の向くまま
  文は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいの「ぼけのたわごと」、タイトル変えました。
今回のシャン先生、今の世の中に足りないものがある、って言ってます。


年の初めの…              

『先々の 時計になるや 小商い』

という句がある。


「あ、納豆屋が来たから6時半だね」

「もう魚屋が来る時間かね」

「豆腐屋か。もう4時半、夕飯の支度をしなければ」

昔は、街のあちこちにリヤカーや自転車を引いた物売りがやってきた。

「ほら、納豆屋さんが来たよ。起きなさい」

「魚屋が来たから、そろそろ子供が学校から帰ってくる」

「お豆腐屋さんが来たから、もう家に帰りなさい」

毎日決まった時間に来る物売りの声を聞けば、時計なんていらなかった。

「今日は、あそこの家は魚だな」

「昨日頼んだ白菜持ってきたかな」

売る方も買う方もお互いの信頼で生活していた。


ところがどうだろう。

他人と競争することばかりやってきたら、信頼というものがすっかり無くなってしまった。

景気回復、福祉、教育の充実も結構だけど、信頼のおける政治をやってくれなければ意味がない。

今年こそ、票集めの政策は要らない。のんびりと生活を楽しめる国を実現してもらいたい。



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