サニーイズム             文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だより。
ウィンタースポーツも大大好きのサニー、語りだしたら長かった〜。



「バンクーバー五輪」

もうイタリア・トリノ五輪から4年たったんかァ〜 はえー!

フィギアスケートで荒川選手が金メダルになった早朝の歓声を

ねぼけながら聞いたんだよなァ。水色のウェアがヒラヒラと舞いながら

まとわりつくさまが、ホント綺麗だったなァ・・・・とオヤジ論で

スイマセン〜。

んで、その前の長野んときは観に行ったんだった。志賀高原で開催

されていたアルペン競技の大回転と回転。っていう言い方も慣れて

いない人にゃ不思議なニュアンスだろうけど、ま、大きく曲がりながら

すげい飛ばすのと、細かく曲がりながら飛ばす!って違いか(笑)

志賀高原でスキーをやったことがある人なら分かると思うんだけど

高天原(たかまがはら)から東館に上って、そのてっぺんから一気に

ブナ平の方に滑り落ちるのが大回転の方のコースだった。

いつもなら途中途切れるコースなんだけど、自衛隊のみなさんが

頑張ってくれてちゃんとした一枚の完璧硬いバーンに仕上がった。

逆バンクのようなカチンッカチンッな斜面を猛烈なスピードで落

ちていくんだから、世界ってのは凄いもんだと思ったよ。

オレンジ色のネット際でただただ感服!それにしてもレーサーって

のの太腿鍛えればたいした太さになるもんなんだと、こちらも観測。

さすがに五輪ってことで、ホテル旅館宿泊所はどこもかしこも満杯

のところ運よくホテルは志賀ジャイアントコースの側に取れた。

天候が悪い時はホテルのロビーでテレビ観戦をした。

昼間から冷んやり野沢菜をつまみながらビールを飲んだ。

ちょうど中継は同じ長野の白馬八方からジャンプ競技が流れていて

例の原田選手が「みんなで・・みんなで勝ちとったんだよなァ〜」と

吹雪ん中で叫んでいた。 

もちろんロビーじゅうの人達で乾杯をした。


で、先週末始まったバンクーバー五輪。スキーが好きで好きで

たまらんかった頃から何回か行ったことがあるんで、位置関係も分かっ

ているからそりゃ楽しみも倍増中だ。最初に行ったときにはアルペン

競技の開催されるウイスラーの横にまだブラックコム・エリアが

造成中で「すげえ〜でっけいスキーエリアになるぜ!ブラザー!」

なんて作業員が言ったかどうかの頃だったけど。

それから数十年たって、本当にでっけいエリアになって五輪も開催

されちゃう。

申し訳ないけど例えて白馬八方で言えば、てっぺんまで上がってから

またその分が裏側バックボウルにド〜ンと控え、また隣にその分が

広がっているスケールって感じなんだろなァ。

それでいてダウンタウンも見事だし、なによりもバンクーバー市街

から車で一時間半とくりゃ、遅すぎた開催くらいだと思う。

んでも、考えてみりゃ何もなかった山ん中に開拓されて出来ただけの

リゾート地だけに、まだまだ文化ちゅうの?伝統みたいなもんは

ヨーロッパなんかに比べりゃ薄いんだろな。それでもアルペン競技の

ウイスラー&ブラックコムはとにかくでかくて便利なのは間違いない。


それからバンクーバー市街。これもあれも古い話ですまんけど、倉本

聡さんの連続ドラマで「ライスカレー」っちゅうのがあったんだけど

覚えてる?

千葉県の銚子の甲子園球児だった時任三郎と陣内孝則が何を思ったか

大きな夢を!ってことでカナダでライスカレー屋を始めよう!と、

現地で板前をしている先輩を頼って渡る。その先輩を演じるのが

北島三郎とガッツ石松で見事なはまり役演技にびっくらこいた。

彼が働いていた寿司屋さんは日本人にも有名な街ど真ん中の実在の

店を模したのかと思う。

カナダの西側じゃ一番大きい街は人種も多彩で「英語ぺらぺらな

日本人だなァ〜」と思うと日系人や韓国系の人が多い。んなわけでか

あんまり危ない街に感じなくて親しみ易いと思うんです。

市街地でゴルフもやったことがある。ホテルから電話帳で調べ予約を

入れてみた。

「我々5人のゴルファーだ。予約をしたいのだ。

            日本からの人間だ・・」などなど

するってえと

「ハア〜ン? 予 約 ? いつでも オープンよ」 だったので

 タクシーに乗った。

銘柄も番手もあやふやなレンタルクラブでスタートしたのは、街の

西の外れの市民ゴルフ場みたいなところで、料金はたしか七カナダ

ドルぐらいの記憶。

どうしたものか、冬のゴルフ場は地面が硬過ぎてティーは刺さらず

ハザードのはずの湖や川はカチンカチンに凍っていたのだ。

 七ドルはぼったくりのお笑いゴルフだった。

そんなわけで、おおらかな街の思い出の多いバンクーバーで五輪が

始まる。

念願の金メダルはいくつだ!どうだ!ってのはもうやめにして、単純

に感動したい。


戻る