12/6のしゅちょう             文は田島薫

(給食費滞納について)

小中学校で給食費の滞納をしてる子供が全国に数%の数いて、実数でいけばかなりの人

数の子供がいるわけで、これはわれわれのような貧しい時代にはけっこういたようだけ

ど、経済大国って言われるようになってから後にそれが話題にされる、ってことは、人

々の生活レベルに厳しい層が増えてるってことに他ならない。

先日の大手新聞のくだけた文体の巻頭文で、民主党の子供手当てに関連して、それを取

り上げてたんだけど、どうも一部のずるして払わない、って層への批判風潮に乗せられ

てるらしく、半数が払おうと思えば払える、その半数が払いたくても払えない、ってア

ンケート結果を指して、払おうと思えば払える、と言う親だって、相当無理をして、っ

てことだったり、かなり無理なんだけど、あまり同情されたくないための強がり、って

こともありうる、って想像もできなかったらしく、それに輪をかけて、払いたくても払

えない、ってものに対しても、そのまま信じられない風で、子供の昼食代よりも他に大

事な使い道があるようだ、などと皮肉っていた。

子供の昼食代は待ってもらって、アパートの家賃と水道代と電気代と家族全員の晩御飯

の米と少量のおかずを買ったらもう余分がない、ってことがありうる、って想像できな

かったようだ。

いくら低収入だ、って言ったって、そんなことはありえないだろう、たった5000円だよ、

ってほとんどの苦労したことないサラリーマンたちは思ってるのだ。

仕事なんか選ばなけりゃなんでもあるじゃないか、プライドなんか捨てれば、コンビニ

のバイトでもなんでも、って気楽に言う。

でも、よく考えてみてくれ、仮に、最低賃金時給700円、ってもんで、大黒柱が働いた

として、月に12万円ぐらい、ボロアパートの家賃6万円として、ひとり病気の家族4人ぐ

らいが残りの6万円でどうやって生活できるのか。

そんな状況だったら生活保護受ければ、って気楽に言っても、役所じゃ、親戚を頼れと

か、なんとか働けって言ってなかなか給付しなかったり、なんとか自力で、ってがんば

ろうと焦る人も多いのが、今の日本の底辺の現状なのだ。

呑気な民主党政権や呑気な正社員の人々よ、自分さえよければいいって、思わず、もう

少ししっかり社会全体の不公平さに目をやり、雇用構造的矛盾を解決できるように不遇

な同朋に思い遣りを持ちたいもんだ。




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