クボユーシロのページ

2010年12月6日(月) 映画の季節−2

長さ4、5センチの布製ロープ、これを細い釘で壁に打ちつけた事を作品というアー

ティストがいる。その作品を「美しい」と言って購入するコレクターがいる。渋谷

でそんなコレクター夫婦のドキュメンタリーを観た。すごく面白かった。

Goo映画の映画解説より

マンハッタンの質素なアパートに暮らすヴォーゲル夫妻は、日々美術展を巡り、気

に入った作品を愛で、熱心にアーティストと語らう。家に帰れば1LDKの間取りを所

狭しと埋め尽くした4000点ものアートの数々が待っていた。元郵便局員のハーブと

元図書館司書のドロシーが慎ましい生活を送りながら40年の歳月をかけて買い集め

た現代アートの膨大で貴重なコレクションは国立美術館に寄贈されることになる。

驚くほど無欲な夫婦である。こと金銭に関しては。ただし、勤勉で情熱的な彼らは

アートに関してはとてつもなく貪欲だ。作品への好奇心、アーティストへの敬意は

制作過程やアーティストの成長過程への興味へも及ぶ。彼らはアーティスト本人に

押しの一手で近づき、友だちになってしまう。そして、自分たちのささやかなサラ

リーで賄える予算と狭いアパートに収まるサイズであることを条件に、大好きな作

品を購入し手元に置く。だから転売なんてもってのほかなのだ。NYで映像制作プロ

ダクションを設立した佐々木芽生がそんな2人に興味を覚え、素晴らしく情熱的な

人生を送る老夫婦の物語を一編の映画に仕立て長編監督デビューを飾った。

 

画を思い出して再現してみたロープと釘



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