8/23のねこさん 文は田島薫
えりまきねこ愛きょう編
先週後半の朝、家人が空き缶をを持ってごみ置き場へ行こうとしたら、となりのバレエ教室
の前にもそこの主人が同じ目的で出て来ていて、そばにまた首にらっぱをつけたうまちゃん
がいた。家人がらっぱの理由を聞くと、今度のは蚊にさされたとこを足でかき過ぎちゃうか
ら、ってことのようだった。
いつものようにちょっと離れたとこからそばには寄って来ないうまちゃんを家人がながめて
るうちにバレエ教室の主人はゴミ持って出発し、家人も後を追うように歩き出すと、間合い
を取りながららっぱつけたうまちゃんもついて来る。道の曲り角で主人が見えなくなると、
家人とらっぱのうまちゃんのふたりだけになった。家人が立ち止まるとうまちゃんも立ち止
まるんだけど、家人が手招きして呼ぶと、こんなことは、私に対してはやったことないくせ
に、少し近づいて来た、って。でも、間合いを縮めてからまた立ち止まったようだけど。
やだつってんのにまた首にらっぱつけられちゃって、かっくわりーから外はあんまり出ない
ことにしてんだけど、人間のおとーさんが外出るようなんで思わず一緒に出ちゃったわけな
んだけど、まだ朝だから他の人に見つかる心配はないだろー、…って、あまく考えてたそば
からおもいっきり他の人に見つかっちゃった。でも、となりの感じいい方の人だから、ま、
いっか、あっちの感じわりーあの人だったら、大笑いされちゃうとこなんだけど、なんだか、
ぼくのこと心配しておとーさんになんか聞いてくれてるようだね。この人ならついて行けそ
ー、ほんとについて行っちゃおー。お、立ち止まったね〜、ぼくを呼んでるの?そば来い、
って?思わず引き寄せられるよーに、ととと、と、ちょっとまて、そんなに急に愛想よくし
ちゃうと、あっちの感じわりー方の人がひがんじゃうかもしんないね〜、そーすっと、めん
どーないさかいに巻き込まれる恐れがある、つーわけで、ここまでで止まるぼく。