8/2の日記          文は田島薫

おにぎりを投げ込む人

この何ヶ月か私んちの雑草の庭におにぎりやパンを投げ込む人がいて、それも見る

とちゃんとパックされた賞味期限内のものなんで、一瞬、食べるか?って考えるん

だけど、その意図が不明だし万が一のことも考え(そんなに考えちゃいないけど)

やめ、いつも燃えるゴミの日にポリ袋入れて出してるんだけど、先週のはじめもゴ

ミ出す時それを見つけ袋へ入れてたら向かいの家のおやじさんがいたんで、こんな

もん投げ込む人がいるんだ、って話をしといたところ、週末の朝はおやじさんの方

から、また捨ててあるよ、って教えてくれ、その犯人を見つけた、って。

その朝おやじさんもゴミを捨てに出たところ、向こうから私んちの方へ向かって何

か入った小さな白いポリ袋を下げた女性と行きちがい、ゴミ置き場から帰って来た

らその女性が手ぶらで戻って来たもんで、食べ物をあそこに投げ込んだか聞くと、

そうした、と平然と言うんで、あそこにも人が住んでるんだからやめなさい、って

注意してくれたらしいんだけど、きょとんとした顔だったって。

おいおい、やっぱり、私んちが今どき珍しい安い木の板張りの家だし、庭は雑草で

荒れてるもんで、食べるもんにも困る貧乏人だろう、ってことで、食料を置いとい

て上げよう、って考えた心優しい人だったのか〜??もし、今度その人見かけたら、

今は現金か金の延べ棒の方がいい、って言ってみよ〜。

週末が、なかなか心あたたまる美談(多分違うような気もすんだけど、今の時代、

や〜、ほんとにどなたか知らないけど、ありがたく食べさせていただいてます、っ

て状況だってありうるわけで、いろいろ考えさせられるんだけど)ではじまり華や

か(?)だったもんで、土日もいろんな展開になるかと思ったら、いつもの何事も

ない休日、本読んで、テレビ見て、ギターひいて、ビール飲んだだけ。

それでも、日曜の夕方は知らない間に生えて伸びた木の枝が電話線にかかっちゃっ

てるのはまずいだろ、って脚立出してのこぎりで上の方をカットしてあげた。




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