8/16のねこさん       文は田島薫

うまちゃんの避難所

先週末から茨城へ出かけたもんで、ゆっくりねこさんに出会う機会がなかったから、ねこ

コラムどーしよーか、って悩みながら、ごみ掃除当番なんで、今ごみ置き場行って掃除し

て帰って来て、バレエ教室の前の車の下を念のためのぞいて見ると、うまちゃんが寝そべ

っていた。おー、地獄に仏、猛暑にねたねこ。

エンジン切ったばかりの車の下は暑そうだけど、長い時間切ったままの車の下はけっこう

涼しい日陰なんだろう。しゃがんでる私と目が合っても、慌てたそぶりもなくくつろいで

る風だ、その時どっかで他のねこさんの叫び声がしたけど、それでもうまちゃん落ち着い

てる。


や〜、この車の下の暗がり、落ち着くね〜、外がどんなに暑くても、ここはたいてい涼し

いんだ。特にきょうは涼しくてい〜ね〜、ここにいればぼくひとりの世界、外からだれに

も見られないし、…って言ってるそばから、おいおい、となりのあの人の顔が出たね〜。

やだよ、まったく、しつこいんだからこの人は。でも、ま、いくらしつこい、つっても、

このせまいすき間に入って来るこたできないはずだから安心。にらみ返してやっちゃおう。

なんでっか?なんかようでっか? お、今、どっかでねこさんが叫んだね、やばい、ねこ

さんは、ぼくと同じだから、ここのすき間に入れるんだった。いや、でも、ここが涼しい

って知ってるのはぼくだけだし、日なたのねこさんはここに辿り着くまでに行き倒れちゃ

うはずだから大丈夫。安心安心。


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