思いつくまま、気の向くまま
  文は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいの「ぼけのたわごと」、タイトル変えました。
小澤先生との深読み勝負、どっちに転んでも、わがシャン先生に負けはない。


小澤一郎のNF    

NF=ネガティブフィードバック、負帰還という。

昔、真空管のオーディオアンプでこの回路を使った。最終出力段階で負の信号、すなわち

有害な信号を前段にもどして音の歪みを少なくする効果があった。


いままで流れてきた民主党の人事構想をみていると隋所に小澤一郎のNFがみられる。

衆院議長の渡部はずしと岡田次期幹事長つぶし。16日になってみないとわからないが財

務大臣からの藤井はずし。この三氏については鳩山構想に小澤一郎の横やりが入ったこと

になっている。

政界雀曰く、渡部、藤井は小澤の西松建設問題が発覚したとき、即代表を辞任すべきと正

論をはいたことへの意趣返し。岡田は政敵、目の上のたんこぶだから、と説明している。

渡辺、藤井についてはいかにも次元が低い話に聞こえるが、政界いや会社においてもめず

らしい話ではない。佐藤栄作はもっと露骨なことをやっていた。

今回の小澤の言動は、さすがに苦労を重ねただけあって的を射ている。それに個人的な意

思が働いているとしても、十分な説明がつく。渡部衆院議長はいかにも歳である。議長と

いう重責は若い横路のほうがよい。藤井は大蔵省OBである。官僚と喧嘩をしようというと

きどこかでボロがでないともかぎらない。評価のむずかしいのは、岡田の外相追いやりで

ある。政敵を放逐するのは政界の常套であるがそれだけと言えないところがむずかしい。


外務大臣というのは政府の重責であるが政権からは少し遠い位置にある。その上新たに設

置を予定されている「党首脳会議」からもはずされるようだ。これで岡田はますます政権

中枢から遠いところにおかれる。しかし、これが単純な権力争いの帰結だと言いきれない

ところに政治の面白さがある。

岡田周辺でもいわれているようだが、鳩山政権がつまずいたとき政権の中枢にいなかった

無傷の岡田がすぐに取って代わり民主党政権を投げ出さずにすむという戦略だ。

もし、小澤がここまで考えて鳩山構想に横やりを入れているとしたら、立派にNFの役目を

はたしているといえる。


政権獲得で浮ついている執行部の手綱をひきしめている現在の小澤の行動は容認できるが、

どうか昔の病気だけは出さないでほしい。308議席がアッという間に消えてしまう。


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