●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃん、苦難の旅(?)の末に、お金持ちになったらしいだす。



金華山三年目

日曜日は、夫の家族とともに金華山へ行って来た。

金華山は、三年続けて参拝すると、一生お金に困らないというご利益がある神社である。

したがって、三年続けて参拝したわたくしたちご一行様は、一生ご安泰というワケだ。


朝6時過ぎに出発した。


ちょうど、うちの近くの八幡神社のお祭りが近いため、近所のおんちゃん衆たちが町内の

紅白の垂れ幕張りをしていた。おんちゃん衆に混じってうちの母ちゃんも手伝っていた。

(去年手伝った私のように、ただその場に居ただけなのかもしれない)出掛ける私たちの

姿を見つけた途端、猛ダッシュで私たちが乗ろうという車の近くへ走って来て「車で行く

んだ?」と、ワケの分からないことを言った。

朝早く出掛けるのは、本当に気持ちが良い。


少し天気雨が降る中、笹谷峠と高速道路を通過し、夫の実家御一行様との待ち合わせ場所

のパーキングへ向かった。パーキングへ到着後は、みんなで朝ごはんを食べた。私はおに

ぎりと煮物と卵焼きを持参して、大好評だった。実は、朝急いで作ったために、味のほう

に自信がなかったのだが、みんな「おいしい」と言ってくれたので、とっても嬉しかった。


ドライブすること3時間。

女川桟橋に到着し、女川と金華山を結ぶ高速船へ乗った。


私は飛行機や船などの乗り物が大好きで、酔ったりすることはないが、夫の実家御一行様

は、ほぼ全員が乗り物酔いをするタチ。元気に金華山へ到着したのは、私と義弟だけだっ

た。金華山はもともと修行の場だったらしい。お金持ちになるならば、船酔いくらいの修

行も妥当なところだろう。ということで、私は同情していない。


早々に参拝を済ませ、お守りを買い、たくさんいる鹿をナデナデし、また高速船で女川桟

橋に戻り、お昼ご飯を食べに地元の食堂へ入った。私はウニとイクラの二段重ねの定食を

頼んで、思いっきり堪能した。やはり海沿いは海産物が良い。夫は秋刀魚定食を頼み、こ

れまた堪能した。この時期の秋刀魚は脂が乗っていて身が厚く、本当に美味しい。普段は

取り除いてしまう内臓のところも、この時期の秋刀魚なら「ビールください」というくら

い、ほろ苦く良い味なのである。


そして帰り道、早朝より弁当作りをし、船ではしゃいで、お昼ご飯を堪能した私は、めず

らしく夫ひとりに運転を任せ、心地良く眠っていた。


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