11/30の日記          文は田島薫

ハードデイズナイトでグッドウィルハンティング

先週から引き続き、予算がなくて日程が押してるのに、原稿がそろってなくて、けっこう

面倒で時間もかかるページものの仕事のため、土日の午後も仕事になった。


それでも夜遅くまで仕事だけって形は避けることにしている昨今、夜はちゃんとビールと

ショーチューでくつろぐわけなんだけど、ずっとパソコンにらんでた目には本読むのも疲

れそうだし、おもしろいテレビもないし、ってわけで、家人が持ってたビデオで映画「グ

ッドウィルハンティング」を見ることにした。

この映画は10年ぐらい前に主演のマット・ディモンらの企画脚本でけっこう評価され、大

宣伝されてたんだけど、主人公が、屈折はしてるものの、驚異的な学術能力を持つ天才、

って設定なもんで、自分で書いて自分で演じる役が天才かよー、オイオイ、調子いいやつ

だな〜ディモン、ってやつは、って当時は全然見たい気持はなかった。

でも、ま、あるんなら、見てみっか、って乗りでショーチュー飲みながら見はじめたら、

っやっぱり、想像してた通りの展開。はいはい、すごいね〜、たいした能力だ、でも、ウ

ソなんだからいくらでもやれるよな〜、って、そういった他人の能力に対する私のヒガミ

根性のようなもんを刺激してくれる、で、はいはい、などと思いながら睡魔が襲って来た

もんで、土曜は半分で終わりにして、ごろ寝。

翌日曜の夜も、じゃ、続き見っか、って見たんだけど、どうも私のひねくれた性格の部分

が主人公の天才の裏に隠された苦悩、といったもんに素直に反応することをじゃまする。

主人公の能力に嫉妬する大学教授なんかも出て来るんだけど、私もそっちの気分の方が共

感できそう。で、けっきょく主人公は心理学者のロビン・ウィリアムスになにか大事なこ

とをを気づかされる、ってハッピーエンドで、ま、それは天才的知性を普通のこととして

る主人公が、自分もそれを持ってると思ってる他人の無能を見下しながら、もっと大事な

ものを探してた、ってわけなんだろうけど。

でも、彼の苦悩に共感する前に、私なら、あれぐらいの天才的知能持ってたら、もうそれ

だけでなんにもいらないのにな〜、って考えたりするわけだから、けっきょく共感を求め

るテーマとして考えたのならハナから障害をかかえた作品なのだった。

しかし、私も仕事疲れの上、ショーチューで余計バカ頭で見てたわけだから、きちんと作

品を読み取ることができたかどうかは知ったことではない(オイオイ)。


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