思いつくまま、気の向くまま
  文は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいの「ぼけのたわごと」、タイトル変えました。
シャン先生、ここんところの政府関係者たちに一言づつあるようです。


…より    

オバマ大統領の来日にあたって、中国は3泊4日なのに日本は1泊1日というのは日本が軽視され

ているからだ。と、一騒ぎあった。

このことについて、小泉内閣のとき活躍した元外務官僚が、「日米関係は緊密だから一日で十

分です。中米関係は問題が沢山あるから日数が必要です。なにも騒ぐことではありません」と

火消しにやっきになっていた。が、この論は一見もっともに聞こえるがやはりどこか苦しい弁

明だ。

オバマ大統領の、皇居、首相官邸、ホテル、サントリーホールしか日本を体験せず、もっとも

重要な一対一の首脳会談も行われなかった訪日は、やはり良い形とは言えない。余裕のある滞

日こそ「抹茶アイスの美味しさ」がわかるというものだ。

元外務官僚氏はむりやり今回の訪日日程を弁護する「より」も、短い訪日日程から生じる不利

益を説明するべきではなかったか。


民主党ご自慢の事業仕分けが始まった。これを見ていて感じることは、仕分け人の態度の悪さ

が目立つこと。初めに廃止ありきの態度で、まるで勝者が敗者を裁くような詰問調の発言はい

かがなものか。山下、パーシバル会談ではあるまいし、「イエスかノー」では民主主義が泣く

というものだ。

これには理由がある。準備期間があまりにも足りない。外国人研究者招聘についてくわしく内

容の説明を求められた官僚が基礎物理学の用語をまじえて説明すると、仕分け人は「???」

のありさま。これでは他の査定も信用できないと誤解されてもしかたがない。

民主党は、大看板だから仕分け作業をやらないわけにはいかなかった事情があるが、仕分けの

結果がそのまま履行されるわけではなく、最終的には財務省の胸三寸というやり方にこれほど

の大騒ぎが必要だったろうか。民主党の票集めと言われても仕方がない。

しかし、今回の事業仕分けで予算の細目が身近に公開されたことと一部官僚のいい加減さが露

呈したことはいいことだ。

いまだ未熟なところがある今回の事業仕分けは、やらない「より」は、やったほうがましだ。

と言う程度のことであった。


どうせやるなら― 従来の主計局の予算折衝を公開した後、今回のような事業仕分けをやった

なら民主党はヤンヤの喝采を浴びたことだろう。



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