3/23のしゅちょう             文は田島薫

(なるほど、ってことについて)

先週、糸井重里さんがホームページで、なるほど、を禁じられた政治論争、ってテーマ

で書いてて、「なるほど」実にその通りだな〜、って思ったんで概略ご紹介と感想を。


民主党と自民党の党首などが討論すると、テレビ局なども白熱する対立をあおるように

活気づいたりするんだけど、どちらもふだんから唱えてる説で、相手の弱点をついたり、

自分の言いたいことを過剰に表現したりするばかりで、正、反、合、といった弁証法的

にものごとが解決したためしがない、もっと、おたがい、相手が納得できること言った

り、自分に非があったら、なるほど、って認め合い、おたがい協調的によりよい解決方

法を探し合う方が建設的だし、見てる国民だっておもしろいはずなのに、って。


こういったことは、われわれ、特に何か意見を持ち始めた若い時、よく友人なんかと対

立して、延々論争になるようなことがあったような気がするんだけど、それは、結局、

自分の意見の正当性を妄信してるために、相手の意見の違った視点の可能性について想

像する余裕が持てなかったり、相手に対する妙な競争心のようなもので、負けたくない、

って気持になるせいで、証拠に、そういった場合、後で冷静に考えてみれば、最初の話

し合いの目的が、目前の事項の具体的な解決方策だったりしたのが、それぞれの一般認

識の仕方の正誤といった争いに変わっちゃったりすることがよくあった。で、それが不

毛なのはおたがい自分の主張をまくしたてるばかりで、相手の話なんかはなから馬鹿に

してちっとも聞いてない、って形になりやすいからだった。


少し大人になると、別に、今、自分の意見が相手に受け入れられなくても、そのうちわ

かってもらえるだろう、とか、どうしてわかってもらえないのかな?ひょっとして、自

分が気がついてないことを相手が言ってるのかな?だったらぜひ知りたいもんだ、て、

今話してることが仮に自分の方が間違いだとわかったとしても、それによって自分が劣

った者なんだ、って落ち込むようなことじゃない、ってわかるようになる。


で、政治の場の話に戻ると、なんだか今の政治家たち、大人じゃないのが多いのかも。




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