●連載
がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

いつも活動的なたえちゃんだから、こういう時間も大事だす。



まぁ、いいじゃないか。

この週末、母が伊豆の大島に旅立った。仲良しの従妹と一緒。

朝こっ早くからウキウキいそいそと出掛けた。極寒の山形から、南国大島に行けるなんて、

良いなと思った。


その週、私は気がゆるんだら風邪を引きそうだったので、家から出ない「引きこもり週末」

にした。掃除洗濯などの家事の「放棄」を含めて。いわゆる「何もしない」というワケだ。

夫に事情を話し、今週の家事はすべて致しませんと宣言した。夫は無表情で宣言に耳を傾

けていた。まぁ、たまにはいいじゃないか。


朝から晩までテレビを見ながら、とにかくコタツで寝ていた。

しかし、何もしないつもりであろうと、食事の支度だけは夫がどうしてもやらない家事で

あり、ただ寝ているだけでも腹は減るので、最低限のことだけやった。

でも、うつらうつらテレビを見ていて、何かの番組で豚しゃぶが出てきたので、どうして

も食べたくなり、愛犬わたるの散歩がてら、ちょこっとだけ買い物に、近くの市場へ行っ

た。

折しもいきなり大雪が降った日の夕方である。寝間着のジャージにロングコートを羽織っ

て、スノボ用の帽子とマフラーと手袋で完全防備した。そして玄関の扉を開けた瞬間に飛

び込んできたのは、一日中降り続いて見事に積もった重い雪だった。このたびの雪は、湿

り気を含んだ重い雪が積もったのだった。めちゃめちゃ歩きにくい。

それでも何とか買い物と散歩を済ませて、夕食を準備した。

ニンニクとショウガをふんだんに取り入れた。そして良い感じに酔っぱらった。

そしてそのままコタツで寝た。まぁ、たまにはいいじゃないか。茶の間で寝るのは暖かい

し。夜中に目が覚めたけど、移動するのも面倒なので、そのまま寝続けた。


翌朝目が覚めて、またお腹がすいた頃、食事の支度をした。そしてまた食っちゃ寝をして、

夕方の愛犬わたるのお散歩を夫にお任せして、夕食の準備が整った頃、母が帰宅した。

「暖かかった〜?」と聞いたら「そうねー」なんて言ってて、よくよく話を聞いたら、東

京は雨で、大島までのフェリーが欠航だったらしい。そんで大島には行かず、伊豆の温泉

に泊まって東京見物をしてきたらしい。「東京タワー見てきたわ。50年ぶりだよ。そんで、

江戸博物館とか浅草寺に行ってきた。アサヒビールのあのウンコも見てきた。」と言った。


今さら東京見物か、とも思ったけど、最近はぜんぜん東京に行ってなかったし、母の従妹

もハイテンションでやたら面白かったらしいので、まぁ、良かったじゃないか。


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