●連載
虚言・実言 文は一葉もどき
横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
新聞記事から表情を追加のシリーズ、知らないうちに無駄使い。
新聞ネタ独白シリーズ
お金に換算すると(その2)
ボクは大学に入った途端、厳しかった受験勉強からの解放感ですっかり舞い上がって
しまった。学業という大学の本来の目的を忘れ、しょっちゅう大学の講義をさぼって
はサークルやバイトや遊びで過ごした。
そのとき、友人から天の声を聞いたのだ。
「学費を授業数で割ったら90分の授業が3000円もするんだぜ!」
ひえー、3000円!
ボクのスーパーのレジのバイトだと4時間は働かなくてはならない金額だ。ボクは授
業サボるたびに3000円もドブに捨てていたことになる。
授業料を払ってくれたお父さんごめんなさい。先週は2度しか授業受けませんでした。
パートでサポートしているお母さんごめんなさい。さっきの授業、爆睡でした。
反省です。
お金に換算すると…一目瞭然金の重みがよくわかった。
そこでボクは選挙権あるのに1度も投票したことのない先輩にもこの天の声を伝えた。
「今度の選挙、棄権しないでぜひ行ってくださいよ。一票8万3000円なんですか
らね。捨てるのはもったいないスよ」
「どうやって計算したんだ?」
「選挙って私たちの税金の使い道を決める人を選ぶことですよね。税金で成り立つ今
年の国家予算約83兆を有権者数約1億人で割ってみたんです。すると、8万300
0円に」
「お前はKY(空気が読めない)だけど、SY(数字が読めない)でもあるんだね」
ダメですかね。