思いつくまま、気の向くまま
  文と写真は上一朝(しゃんかずとも)


シャンせんせいの「ぼけのたわごと」、タイトル変えました。
今回のシャンさん、久々にびしっ、と現状糾弾しております。



三日見ぬまの



三日はおろか一週間咲きつづけていた桜に酔っていたら「世の中は 三日見ぬまの 桜かな」

になっていた。

総額15兆円の「経済危機対策」が花吹雪に隠れて実行されようとしている。


その中身はというと、雇用対策のようにやや真っ当なものもあるが、大半はその効果が怪し

まれるものが多い。なぜ怪しいかというとこの対策によりGDPを2%押し上げるというが、

役人と御用学者が作り上げた数字に信用がおけないのは過去の歴史が証明しているうえ、失

敗しても海外の経済情勢の所為にできる危うさがある。

なかでもけしからんのは、一度見送られた公共事業の復活である。用途限定であるが、公共

事業というものは一度動き出すとなかなか止まらない。いままでの事業見送りでもそれが決

まるまでどのくらいの時間がかかったことか。他のものは期限がくればバッサリと切ってく

るが公共事業はそうはいかない。


この、「経済危機対策」の一番の問題は、その目的が原状復帰にあることだ。

どのような雇用対策をとったとしても、景気が回復したときには現状と変わらぬ派遣社員に

よる産業構造が戻ってくるだけである。その他の期限付き助成金にしても一年や二年の間少

しは楽になるかもしれないが、その先には今と同じわけのわからない状態が待っている。

15兆円という大金を使うのなら、緊急救済、例えば生活保護費の無条件支給など緊急性の

ある生活支援金と将来の産業を含む社会構造の見直しに限定するべきだ。

しかも、経済危機対策費のうち10兆円超は定額給付金と違って借金でまかなわれる。その

借金は、消費税と国債でまかなうようだが、国債はともかく近い将来上がる消費税をこのよ

うな馬鹿げたことに使われてしまっては、本来必要としていたところに金がまわらなくなる。


民主党も20兆円の「経済危機対策」を持っている。

この際自民党はこの「経済危機対策」を国会にかけないで、民主党の案を早急に出させ、案

が出そろったところで衆院を解散して国民の信を問うのが政治の王道であろう。

国民も、この間のテポドン騒ぎのように政府のはやし立てる経済危機というお神輿にのらな

いで、この「経済危機対策」の裏に隠された真の目的を冷静に分析する必要がある。


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