ぼけのたわごと             文は上一朝(しゃんかずとも)


大変お待たせいたしました。
大好評だった酩酊放談のシャンせんせい、装い新たに復活しました。
シャンさん、今回は自称「江戸川柳風」に始めております。



憂国の士            

「初恋も三日食わねば米となる」という川柳がある。

前中山成彬国土交通相は、「どうせ短命内閣だ。一代議士の発言では誰も聞いてくれ

ないが、大臣になれば別だろう」と思ったかどうかは知らないが、まあ、言いたい放

題を言ってやめたものだ。しかし、見方を変えると、政治を大きく変えなければなら

ない大事なときに彼は身を切って国民の目を覚まさせようとしてくれたのではないか。

「皆さんは何かと言うと自民党しか頼りにならないというが、自民党というところは、

わたしのような思想の持ち主や、それを知ったうえで大臣に起用する親分、麻生太郎

もいるところです。もっとしっかりと政党というものを見てください」と。

小泉元総理が政界を引退する。そして、息子が跡を継ぎ、親父がぶっ壊すはずだった

自民党から立候補するようだ。小泉家は60年以上続く政治を家業とする家なので息

子が家業を継いでなにが悪かろう。大事なことは有権者が息子を代議士にするか否か

に尽きる。小泉元総理も親父の跡を継いだ初回の選挙では落選している。神奈川県民

に見識があったということだ。

小泉元総理は、国民に一党支配、世襲政治のあり方を国民に考えなおしてもらうため

に、恥を忍んで息子を後継ぎに指名するという愚挙にでたのだ。こうして見てくると

小泉、中山両代議士は国民に選挙の大切さを己の身を犠牲にして教えてくれた。この

二人を憂国の士と言わずしてなんと言おう。


また、こんな戯言を書いているとますます相手にされなくなるので少し真面目な話を。

日本の政治経済はどん底に向かいつつあるがまだどん底とはいえない。政治について

いうと自民党政権の寿命は尽きたが、民主党という、なんとか国政を司ることができ

る野党が成長している。経済は、アメリカの金融破綻の影響をうけて厳しい状況にな

っているが、物を作って売るという地に足がついた経済はまだ余命がある。目先の悪

いことばかりに目を向けて対症療法に走るよりも、その脇にある確かなものに目を向

けて大きく転換をしないと、それこそ日本は政治、経済ともにどん底に落ちてしまう。

わかりやすく言うと、家庭で夫婦どちらかが倒れたとする。そこで今までと同じ生活

を続けようとあたふたしても何の解決にもならない。どちらか動ける者が目先を変え

て新しい確かな生活基盤を作らなければその家庭は破綻をしてしまう。

いつまでも過去の夢にしがみついて対症療法に走ったのでは、日本の明日は真っ暗闇

だと断言できる。改革ではなく、変革を必要とするときがきたのです。


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