3/17のしゅちょう             文は田島薫


(新銀行東京について)

石原慎太郎都知事が提唱して発足した銀行が、融資した金のこげつきのため

1000億まるまるの赤字になり、都が400億の追加出資をするといったことへ

の批判が知事に集中してるわけだけど、これの批判の妥当さは、融資の際の審

査のずさんさ、って部分についてだけ言えるのであって、経営赤字そのことを

責める論調には、バランスの悪さを感じる。

石原都知事の他国などを蔑視するような独善的発言や政策はいただけないんだ

けど、この新銀行の試みについては、融資審査の壁に苦しんでいる中小零細を

公平に救済する、って目的があったわけだから、そのことによって、こげつき

が生じた、ってことについては、当然起こりうることであるし、そうであって

もそれによって、救済された中小企業などがいくつかあって、この先発展をし、

社会貢献を進めて行ける、ってことがあるんであれば、それは銀行であるけど

も、都の産業振興の先行投資的福祉事業、って位置づけで、赤字経営も大いに

いいのだ。

第一、声高に、赤字批判されてるそばで、もっと無駄な事業による国のその赤

字は新銀行の数千倍の規模だ、って事実がほっとかれたままなのだし。


ただ、もちろん、税金からやってる銀行だから、その経営赤字の責任は取らな

くていい、ってだけの意識で、最低限必要な審査も省いては、借手の方にも甘

えや、不正利用をしてしまおう、って気にさせるスキが出てきて、どんなに志

しが高いいい政策だって逆効果になってしまうはずだから、貸す側だって仕事

をきっちりやる、ってことは当り前の前提なのだ。

あ〜、こげついちゃった、じゃ、追加出資、ってただ短絡的にやってたら結果

的には、真面目にやってた企業にも批判が行ったり、ズルをする者が続出した

り、ってことにもなるわけだから、借りて倒産した企業の代表などに対しての、

資産推移の追跡調査といったこともきっちりやるべきだろう。




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