2/12のねこさん       文は田島薫


ねこさんの座禅

きょうは小雨の天気だし、朝、自宅横に見える奥の家の長いアプローチ私道を

うまちゃんが小走りに行き過ぎた以外はねこさん見えない。


一番最近は一昨日、長野の雪が残った裏道の住宅の並びの一軒の玄関前にくろ

とらが座っているのを見たけど、よ、って感じで見たんだけど、向こうは何か

考え事でもしてるのか、すましたままだった。


先週は自転車で駅の方で買い物した帰りの途中の、よくねこさんが出没する地

帯にある住宅の門柱の上にグレーっぽいねこさんが座っていたんで、自転車止

めてしばらくの間観察させていただいたんだけど、このねこさんもあまり表情

変えず、こっちにも関心示さないまま瞑想してる風だった。

ねこさんにとっちゃ、この季節は寒すぎて外に出てるのはあまり快適だとは言

ないはずなんだけど、ねこさん、けっこう風の吹きさらすような場所でじっと

してるのを見ることがある。

きっと、冷たい空気に身をさらしながら、風のにおいやら、音やら、小鳥の気

配やらを感じたり、宇宙の中の自分の存在について、いろいろ考えをめぐらし

たり、はたまた、心を空にして心身のリフレッシュをしているのか、そのいづ

れかか、または、そのいくつかをしているんだろう。


しかし、以前もちょっと丘の上でそんな風なねこさん見かけて、ほう、なかな

ねこさんって落ち着きがあって、座禅めいたことやるんだね〜、って思って、

自転車で行き過ぎて、ほんの15分ぐらいして用済まして引き返して来たらもう

いなかったから、ねこさん、座禅したりして落ち着いてるようで、やっぱり、

全然そうでもないようだ。


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