●連載 がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、たえちゃんの母、大勝だす。


監督不行き届き2

髪を切った。

お友達のハルミさんの美容室で、ばっさり。

ここ20年くらい、肩より上に短い髪型にしたことが無い。一時は腰まで伸ばしたことがあ

るほどの、筋金入りのロングヘアラー(←造語♪)だった。

だけど、ホントここ最近「ちょっと短くしてもイイかな。」って思った。今年の目標のひ

とつに「行動パターンを変える」っていうのがあって、そのアクションの第一弾だ。

ハルミさんは、何のためらいも無くバッサバッサと髪にハサミを入れた。一緒に美容室に

行って、隣でヘアカットしていた夫は、私の髪がバッサバッサと切られるのを見ていて、

夫のヘアカット担当のアキエちゃんと、「うぉ〜!すげえ!」とびっくりしていた。

しかし私の担当のハルミさんは、あまりにも淡々と切っているので「ちょっと、どうなの

よ?こんなに髪を切ってくれるお客さんて、珍しいんじゃないの?」って聞いてみたら、

「うん。最近はこんなにバッサリ髪を切る人って少ないから、とっても快感♪」ってニヤ

リとしていた。

夫のヘアカットが終わって約2時間後、私のカット&パーマが終了した。すっきり切ってイ

メチェン大成功♪こりゃイイ。夫はカウンターに座って、コーヒーを飲みながら、おとな

しく美容室お勧めの本を読んでいた。「お待たせ〜!終わったよぉ〜!」とハルミさんと

私が声をかけても、カラ返事で夢中で本を読んでいる。「ほら、可愛くなったんだから見

てよ!」とハルミさんが言ってもなかなか顔を上げない。「ホレ、終わったってば!」と

私が強く言うとやっと顔を上げて見た。「おぉ〜!アンタ誰!?」って驚いた顔で言った。


あースッキリしていーなー♪って思いながら家に帰った。


家に帰ったら、私たちの帰りを退屈しながら待っていた母ちゃんが、ここぞとばかりに

「おー、帰ってきた帰ってきた。アタシさぁ、ちょっと出かけて良い!?」の後、息をし

たかしないうちに「そんでさ、アレとコレとソレがさぁ、ナンチャラカンチャラでさぁ。」

ってちょろちょろ動きながらマシンガントークをはじめた。うんうん、と私も聞いていた

が、10分くらい話を聞いていて、さすがにもう気がついてもいいんじゃないかと思って、

「髪切ったんだけどさ、どうなのよ?帰ってきてから10分ぐらい経つけど。」って言って

みたら、あらためて私の顔を見上げて「あらっ、あららっ!ほぇ〜?」と言った。


いつも子供の様子に気を配るのが親じゃないのかなぁ。

うちの母ちゃんは、子供の監督不行き届きである。
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