12/29の日記          文は田島薫

田端の忘年会に便乗参加

今年はいろいろ段取りがはかどらなくて、ココアスタジオの忘年会史上で初めて

中止になったこともあり、なんにもないのもさびしい気がして、今年も誘われて

た彫刻パフォーマンスアーチストの小林芳雄さんの田端のアトリエ忘年会に行っ

てみることにした。

好き嫌いの多い私の保険のチーズなんかと発泡酒持って、6時半近くに着くと、

商店街に面したアトリエのガラスの向こうには、顔見知のカメラマンと、一度ぐ

らいは会ってるかも知れないんだけど全然憶えてない顔ぶれが4〜5人見えた。

愛きょうのあるカメラマンはすでに真っ赤なにこにこ顔で話題をしきってて、小

林さんは料理の段取りなどをしてて、間もなく出て来たのはカニやらマグロの刺

身や、エビ天やらの豪華料理だったんだけど、家出る前にイカ入りカレーなんか

食って来ちゃったもんで、あまり食欲がわかない残念さ。

私が座るやいなや、顔ぶれがリレー式にビールを注いでくれたんだけど、発泡酒

持って来て本物のビールいただくのはなんだか太い気がして、3はい目ぐらいか

ら自分の持って来た発泡酒に代えたんだけど、飲みなれてるそれは、ちっとも味

にそん色ない気がした。(多分気のせいだけど)

自分のチーズとほうれんそうのおしたしなどをいただきながら飲んでると、吟醸

酒や電気ブラン風のリキュールなども顔ぶれがついでくれるもんで、私の前は三

色の液体コップが並んで、それを交互に飲んだ。


7時半ごろ小林さんに電話が入り、茨城で仲間ともちつきしてた尾形さんからの

ようで、まだ現地にいる、ってことで、そっち終わってから7時ぐらいにこっち

へ参加するつもりだ、って言ってた予定がだめになったようだった。


しばらくすると、バスクラリネット持ったサングラスのミュージシャンやら、出

版社につとめる女性やらコンビニ経営者の女性や、イラストマップ描いてる女性

やら、気功の自称天才やらがやって来て賑わった。

ミュージシャンがバスクラリネットで即興演奏し始めてたんで、愛について、っ

て感じで吹いてくれ、などとリクエストすると、順次応じてくれたんだけど、自

分の音に感激してひとりで涙ぐんでたのが印象的だった。

学生運動の時、なぜ吉本隆明が支持されたかの結論は、「共同幻想論」の書名が

既成秩序をぶっ壊す理由にピッタリマッチした感覚的なもんだった、ってことで

カメラマンと意見の一致をみたり、カメラマンとその前に座った気象関係の仕事

してる人と、コルトレーンについて評価しあったりしてから、気功師の話を聞い

たら、がんでもなんでも治してしまうということだったんで、すばらしいと誉め

てから、今後のために名刺をいただいておいた。


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